学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ D. 基底核変性疾患 / Q1105

理由で解く 臨床医学各論

Q1105 神経疾患

出典:鍼灸 第33回(2025) 問題69
問題
パーキンソン病でよくみられるのはどれか。
選択肢
1 下痢
2 発汗低下
3 唾液減少
4 起立性低血圧
解答
正解4(起立性低血圧)
解説
✗ 1. 誤り
下痢
パーキンソン病では下痢ではなく便秘がよくみられる。腸管の自律神経障害により腸管蠕動運動が低下し、便秘が高頻度に合併する。便秘はパーキンソン病の非運動症状の中でも最も早期から出現する症状の一つであり、運動症状の発症前から認められることがある。
✗ 2. 誤り
発汗低下
パーキンソン病では発汗低下よりもむしろ発汗異常(特に多汗)がみられることが多い。自律神経障害の一つとして発汗調節が障害され、顔面や体幹の脂漏(脂漏性顔貌)とともに過剰な発汗が認められることがある。
✗ 3. 誤り
唾液減少
パーキンソン病では唾液減少ではなく流涎(唾液が口からあふれ出る)がよくみられる。これは唾液の分泌量自体が増加しているのではなく、嚥下機能の低下により唾液を適切に飲み込むことができず、口腔内に貯留して流出するためである。
✓ 4. 正しい
起立性低血圧
起立性低血圧はパーキンソン病でよくみられる自律神経症状である。中枢および末梢の自律神経系の障害により、起立時の圧受容体反射が障害され、血圧が低下してめまい、立ちくらみ、失神が出現する。転倒のリスクを高めるため、段階的な起立動作や水分・塩分の適切な摂取指導が重要である。
ポイント
  • パーキンソン病の自律神経症状:起立性低血圧、便秘(下痢ではない)、流涎(唾液減少ではない)、発汗異常(発汗低下ではなく多汗傾向)、排尿障害。いずれも症状の方向性(増加か減少か)を正確に覚えること。
  • 起立性低血圧は転倒→骨折のリスクを高めるため、姿勢反射障害と合わせて転倒予防が重要。
  • 低血圧症の診断では起立試験を行い、立位で収縮期血圧が20mmHg以上低下する場合を起立性低血圧と判定する。
  • 重要用語: パーキンソン病、起立性低血圧、便秘、流涎、自律神経障害 を正確に理解しておくこと。
比較表
自律神経症状 パーキンソン病での特徴 誤りやすい記述
消化管 便秘 下痢
発汗 多汗・脂漏 発汗低下
唾液 流涎(嚥下低下による) 唾液減少
血圧 起立性低血圧
解説画像
鍼灸 第33回(2025) 問題69|パーキンソン病でよくみられるのはどれか。 解説図
鍼灸 第33回(2025) 問題69|パーキンソン病でよくみられるのはどれか。
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