学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ D. 基底核変性疾患 / Q1101

理由で解く 臨床医学各論

Q1101 神経疾患

出典:あマ指 第11回(2003) 問題76
問題
静止時振戦が特徴的にみられるのはどれか。
選択肢
1 パーキンソン病
2 甲状腺機能亢進症
3 多発性硬化症
4 アルコール中毒
解答
正解1(パーキンソン病)
解説
✓ 1. 正しい
パーキンソン病
パーキンソン病では中脳黒質のドパミン神経変性により、静止時振戦(安静時振戦)が四大症状の一つとして特徴的に出現する。安静時に手指に丸薬を丸めるような振戦(pill-rolling tremor)がみられ、随意運動を開始すると軽減する点が他の振戦との鑑別に重要である。
✗ 2. 誤り
甲状腺機能亢進症
甲状腺機能亢進症では交感神経興奮による手指の細かい姿勢時振戦(生理的振戦の亢進)がみられるが、静止時振戦ではない。手を前方に伸ばした状態で紙片を載せると確認できる。
✗ 3. 誤り
多発性硬化症
多発性硬化症では中枢神経の脱髄病変が小脳に及んだ場合に企図振戦(目標に近づくほど振幅が増大する振戦)がみられることがある。静止時振戦は特徴的ではない。
✗ 4. 誤り
アルコール中毒
アルコール中毒では姿勢時振戦(本態性振戦様)がみられ、特にアルコール離脱時には粗大な振戦(振戦せん妄)が出現する。静止時振戦は特徴的ではない。
ポイント
  • パーキンソン病の四大症状は静止時振戦・筋固縮(筋強剛)・無動/寡動・姿勢反射障害である
  • 振戦の分類として静止時(パーキンソン病)、姿勢時(甲状腺機能亢進症・本態性振戦)、企図時(小脳障害)の3型を区別することが重要
  • 甲状腺機能亢進症の振戦は姿勢時振戦であり、静止時振戦とは異なる点に注意する
比較表
振戦の種類 特徴 代表的疾患
静止時振戦 安静時に出現、運動で軽減 パーキンソン病
姿勢時振戦 一定姿勢保持で出現 甲状腺機能亢進症、本態性振戦
企図振戦 目標接近で増大 小脳障害(多発性硬化症など)
解説画像
あマ指 第11回(2003) 問題76|静止時振戦が特徴的にみられるのはどれか。 解説図
あマ指 第11回(2003) 問題76|静止時振戦が特徴的にみられるのはどれか。
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