学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ A. 脳血管疾患 / Q1086

理由で解く 臨床医学各論

Q1086 神経疾患

出典:鍼灸 第34回(2026) 問題69
問題
一過性脳虚血発作について正しいのはどれか。
選択肢
1 脳卒中の一つである。
2 発作は24時間以内に消失する。
3 MRI検査で急性梗塞巣を認める。
4 薬物療法は不要である。
解答
正解2(発作は24時間以内に消失する)
解説
✗ 1. 誤り
脳卒中の一つである。
一過性脳虚血発作(TIA)は脳卒中(脳血管障害)には含まれない。TIAは一過性の神経症状を呈するが、脳に永続的な障害を残さない。脳卒中は脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血を指し、永続的な脳損傷を伴う。ただしTIAは脳梗塞の前駆症状として極めて重要であり、TIA後の脳梗塞発症リスクは高い。
✓ 2. 正しい
発作は24時間以内に消失する。
一過性脳虚血発作の症状は24時間以内に消失する。多くの場合、症状は数分から1時間程度で完全に消失する。片麻痺、構音障害、一過性黒内障(一側の視力喪失)などの神経症状が突然出現するが、時間経過とともに完全に回復する。24時間以上持続する場合は脳梗塞と診断される。
✗ 3. 誤り
MRI検査で急性梗塞巣を認める。
一過性脳虚血発作ではMRI検査で急性梗塞巣を認めない。TIAは一過性の虚血であり、脳組織の不可逆的な障害(梗塞巣)は生じない。MRIで急性梗塞巣を認めた場合はTIAではなく脳梗塞と診断される。
✗ 4. 誤り
薬物療法は不要である。
TIAは脳梗塞の前駆症状として重要であり、薬物療法が必要である。抗血小板薬(アスピリン、クロピドグレルなど)の投与が推奨され、心房細動が原因の場合は抗凝固薬が用いられる。TIA後の脳梗塞発症リスクを低下させるために積極的な治療介入が必要である。
ポイント
  • TIAは24時間以内に症状が消失する一過性の脳虚血症状であり、脳卒中には含まれない
  • MRIで梗塞巣を認めない(認めれば脳梗塞)。多くは数分〜1時間で消失する
  • TIAは脳梗塞の前駆症状として重要であり、抗血小板薬・抗凝固薬による治療が必要である
  • TIA後90日以内の脳梗塞発症リスクは約10〜15%と高く、早期の治療介入が不可欠である
  • 重要用語: 一過性脳虚血発作, 24時間以内消失, 脳梗塞の前駆症状, 抗血小板薬 を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 一過性脳虚血発作(TIA) 脳梗塞
症状持続時間 24時間以内に消失 24時間以上持続
MRI所見 急性梗塞巣なし 急性梗塞巣あり
脳卒中分類 含まれない 含まれる
治療 抗血小板薬・抗凝固薬 血栓溶解療法・抗血小板薬
予後 症状は完全回復 後遺症を残すことが多い
解説画像
鍼灸 第34回(2026) 問題69|一過性脳虚血発作について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第34回(2026) 問題69|一過性脳虚血発作について正しいのはどれか。
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