学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ A. 脳血管疾患 / Q1085

理由で解く 臨床医学各論

Q1085 神経疾患

出典:鍼灸 第31回(2023) 問題84
問題
「68歳の女性。右利き。右片麻痺を生じ病院に救急搬送された。MRI検査にて左中大脳動脈領域の脳塞と診断され、保存的治療を受けた。」重度の片麻痺が続いた場合に行う ADL訓練として最も適切なのはどれか。
選択肢
1 箸を使った食事動作
2 両上肢での更衣
3 両手での洗顔
4 利き手交換
解答
正解4(利き手交換)
解説
✗ 1. 誤り
箸を使った食事動作
箸を使った食事動作は右利き手(利き手)で行う前提の訓練であり、重度の右片麻痺が持続している場合は右手での箸の使用は困難である。まず利き手交換を行い、左手でスプーンやフォークから開始し、段階的に箸の使用を目指すほうが適切である。
✗ 2. 誤り
両上肢での更衣
両上肢での更衣は重度の右片麻痺がある場合は不可能である。片手での更衣訓練(患側から袖を通し、健側で整える方法)を行うべきであり、両手を使う動作は現実的ではない。
✗ 3. 誤り
両手での洗顔
両手での洗顔は重度の右片麻痺がある場合は困難である。健側(左手)のみで洗顔する方法を訓練するか、自助具を用いた片手動作の訓練が適切である。
✓ 4. 正しい
利き手交換
重度の右片麻痺が持続する場合、利き手交換(非利き手である左手を使った日常生活動作の訓練)が最も適切なADL訓練である。右上肢の機能回復が見込めない場合、左手を使って食事・書字・整容などの日常動作を行えるよう訓練する。利き手交換は時間と訓練を要するが、ADL自立に向けた基本的かつ重要なアプローチである。
ポイント
  • 重度の片麻痺が持続する場合は利き手交換が最も適切なADL訓練
  • 麻痺側の機能回復が見込めない場合、健側での動作獲得がADL自立の鍵となる
  • 更衣は「患側から着て健側から脱ぐ」が原則
  • 重要用語: 利き手交換, ADL訓練, 片麻痺, 健側での動作訓練 を正確に理解しておくこと。
比較表
ADL訓練の種類 対象・条件 訓練内容
利き手交換 利き手側の重度麻痺が持続する場合 非利き手で食事・書字・整容などを訓練
片手動作訓練 一側上肢の機能が著しく低下 自助具を活用した健側のみでの動作習得
更衣訓練 片麻痺患者 患側から着て健側から脱ぐ原則の習得
移乗訓練 下肢麻痺を伴う場合 健側を軸とした車椅子⇔ベッド間の移乗
解説画像
鍼灸 第31回(2023) 問題84|「68歳の女性。右利き。右片麻痺を生じ病院に救急搬送された。MRI検査にて左中大脳動脈領域の脳塞と診断され、保存的治療を受けた。」重度の片麻痺が続いた場合に行う ADL訓練として最も適切なのはどれか。 解説図
鍼灸 第31回(2023) 問題84|「68歳の女性。右利き。右片麻痺を生じ病院に救急搬送された。MRI検査にて左中大脳動脈領域の脳塞と診断され、保存的治療を受けた。」重度の片麻痺が続いた場合に行う ADL訓練として最も適切なのはどれか。
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