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理由で解く 臨床医学各論

Q1014 血液・造血器疾患

出典:鍼灸 第31回(2023) 問題61
問題
鉄欠乏性貧血について正しいのはどれか。
選択肢
1 葉酸の欠乏が原因となる。
2 血清フェリチンは増加する。
3 小球性貧血がみられる。
4 骨髄は低形成である。
解答
正解3(小球性貧血がみられる)
解説
✗ 1. 誤り
葉酸の欠乏が原因となる。
葉酸の欠乏が原因となるのは巨赤芽球性貧血(大球性正色素性貧血)であり、鉄欠乏性貧血ではない。鉄欠乏性貧血の原因は鉄の欠乏である。葉酸はビタミンB12とともに核酸合成に必要である。
✗ 2. 誤り
血清フェリチンは増加する。
鉄欠乏性貧血では血清フェリチンは減少する(増加ではない)。フェリチンは体内貯蔵鉄の指標であり、鉄欠乏で最も早期に低下する。診断に最も有用な検査である。
✓ 3. 正しい
小球性貧血がみられる。
鉄欠乏性貧血では小球性低色素性貧血がみられる。鉄の不足によりヘモグロビン合成が障害され、赤血球が小型化(MCV↓、小球性)し、ヘモグロビン含量が低下(MCH↓、MCHC↓、低色素性)する。
✗ 4. 誤り
骨髄は低形成である。
鉄欠乏性貧血では骨髄は正形成または赤芽球過形成であり、低形成ではない。造血能は保たれているが、鉄不足のため成熟赤血球が減少する。骨髄低形成は再生不良性貧血の特徴である。
ポイント
  • 鉄欠乏性貧血は小球性低色素性貧血の代表的疾患であり、MCV、MCH、MCHCがすべて低下する。
  • 検査所見:血清鉄↓、フェリチン↓、TIBC↑、UIBC↑が診断に重要である。
  • 骨髄低形成は再生不良性貧血の特徴であり、鉄欠乏性貧血の骨髄は正形成または赤芽球過形成である。
  • 重要用語: 小球性低色素性貧血、MCV、フェリチン を正確に理解しておくこと。
比較表
検査項目 鉄欠乏性貧血 巨赤芽球性貧血
MCV ↓(小球性) ↑(大球性)
血清鉄 正常〜↑
フェリチン 正常〜↑
TIBC 正常
骨髄所見 正形成〜過形成 巨赤芽球出現
原因 鉄不足 VitB12・葉酸欠乏
解説画像
鍼灸 第31回(2023) 問題61|鉄欠乏性貧血について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第31回(2023) 問題61|鉄欠乏性貧血について正しいのはどれか。
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