学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ F. 認知症性疾患 / Q1150

理由で解く 臨床医学各論

Q1150 神経疾患

出典:鍼灸 第31回(2023) 問題62
問題
アルツハイマー病の症状で正しいのはどれか。
選択肢
1 まだら認知症
2 物盗られ妄想
3 はぐらかし対応
4 パーキンソン症状
解答
正解2(物盗られ妄想)
解説
✗ 1. 誤り
まだら認知症
まだら認知症は脳血管性認知症の特徴であり、障害部位により認知機能にムラがある状態を指す。 アルツハイマー病では緩徐に均一に進行する全般的認知機能低下を示し、まだら認知症とは異なる。
✓ 2. 正しい
物盗られ妄想
アルツハイマー病では物盗られ妄想が高頻度にみられる。記憶障害により物の置き場所を忘れ、「誰かに盗まれた」と訴える。 近時記憶障害から始まり、物忘れから物盗られ妄想が発展する。BPSDの代表的な症状の一つである。
✗ 3. 誤り
はぐらかし対応
はぐらかし対応(滞続言語)はピック病(前頭側頭型認知症)の特徴的症状である。 アルツハイマー病では病識が乏しく取り繕い反応がみられるが、はぐらかし対応とは異なる現象である。
✗ 4. 誤り
パーキンソン症状
パーキンソン症状(筋固縮・動作緩慢・小刻み歩行)はレビー小体型認知症の中核的特徴である。 レビー小体型では幻視・認知機能の変動も特徴的である。アルツハイマー病では末期に小刻み歩行やパーキンソン様姿勢が出現することはあるが初期にはみられない。
ポイント
  • アルツハイマー病では物盗られ妄想が特徴的なBPSD症状として高頻度にみられる。
  • 近時記憶の障害から始まり、見当識障害・判断力低下へと進行する。
  • 病識が乏しく取り繕い反応がみられるが、はぐらかし対応(ピック病)とは区別する。
  • 重要用語: アルツハイマー病, 物盗られ妄想, 近時記憶障害, 取り繕い反応 を正確に理解しておくこと。
比較表
認知症の型 特徴的な行動・精神症状
アルツハイマー病 物盗られ妄想、取り繕い反応
脳血管性認知症 感情失禁、まだら認知症
レビー小体型認知症 幻視、パーキンソン症状
前頭側頭型認知症(ピック病) はぐらかし対応、人格変化、脱抑制
解説画像
鍼灸 第31回(2023) 問題62|アルツハイマー病の症状で正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第31回(2023) 問題62|アルツハイマー病の症状で正しいのはどれか。
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