学習トップ理由で解く 臨床医学各論第10章 ▸ A. 赤血球疾患 / Q1012

理由で解く 臨床医学各論

Q1012 血液・造血器疾患

出典:鍼灸 第30回(2022) 問題56
問題
汎血球減少症をきたすのはどれか。
選択肢
1 鉄欠乏性貧血
2 腎性貧血
3 溶血性貧血
4 再生不良性貧血
解答
正解4(再生不良性貧血)
解説
✗ 1. 誤り
鉄欠乏性貧血
鉄欠乏性貧血では赤血球(ヘモグロビン)のみが減少し、白血球・血小板は通常正常である。小球性低色素性貧血を呈する。汎血球減少はきたさない。
✗ 2. 誤り
腎性貧血
腎性貧血は腎不全によりエリスロポエチン産生が低下し、赤血球のみが減少する貧血である。白血球・血小板は通常正常であり、汎血球減少はきたさない。
✗ 3. 誤り
溶血性貧血
溶血性貧血では赤血球の寿命短縮により破壊が亢進して貧血をきたすが、白血球・血小板は通常影響を受けない。むしろ網赤血球は増加する。汎血球減少はきたさない。
✓ 4. 正しい
再生不良性貧血
再生不良性貧血は多能性幹細胞の障害により骨髄の造血機能が低下し、赤血球・白血球・血小板のすべてが減少する汎血球減少症をきたす。貧血症状、易感染性(白血球減少)、出血傾向(血小板減少)の三主徴を呈する。
ポイント
  • 汎血球減少症(赤血球↓、白血球↓、血小板↓)をきたす代表的疾患は再生不良性貧血である。
  • 再生不良性貧血の骨髄所見は低形成・脂肪髄であり、他の貧血とは異なる。
  • 再生不良性貧血の治療には造血幹細胞移植や免疫抑制療法(抗リンパ球グロブリン、シクロスポリン)が行われる。
  • 重要用語: 汎血球減少症、再生不良性貧血、多能性幹細胞 を正確に理解しておくこと。
比較表
貧血の種類 赤血球 白血球 血小板 特徴
鉄欠乏性貧血 正常 正常 小球性低色素性
巨赤芽球性貧血 正常〜↓ 正常〜↓ 大球性正色素性
溶血性貧血 正常 正常 網赤血球↑
再生不良性貧血 汎血球減少
解説画像
鍼灸 第30回(2022) 問題56|汎血球減少症をきたすのはどれか。 解説図
鍼灸 第30回(2022) 問題56|汎血球減少症をきたすのはどれか。
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