学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ A. 脳血管疾患 / Q1083

理由で解く 臨床医学各論

Q1083 神経疾患

出典:鍼灸 第30回(2022) 問題55
問題
高血圧性脳出血が最も好発する部位はどれか。
選択肢
1 被殻
2 視床
3
4 前頭葉
解答
正解1(被殻)
解説
✓ 1. 正しい
被殻
高血圧性脳出血でもっとも好発する部位は被殻である。被殻出血はレンズ核線条体動脈(外線条体動脈)の破綻により生じる。高血圧症による細い脳内動脈の類線維素性動脈壊死に起因した小動脈瘤が最も多発するのが外線条体動脈であり、部位でいえば被殻である。被殻出血では内包が圧迫されるため反対側の片麻痺、知覚障害を呈し、優位半球側では失語、非優位側では失行・失認を伴うこともある。
✗ 2. 誤り
視床
視床は高血圧性脳出血の好発部位の第2位である。視床膝状体動脈・視床穿通動脈からの出血で、反対側の片麻痺と感覚障害を呈する。被殻に次いで多いが最多ではない。
✗ 3. 誤り
橋は高血圧性脳出血の好発部位の一つであるが、被殻や視床より頻度は低い。橋出血は両側縮瞳、四肢麻痺、眼球運動障害が特徴で重篤な経過をたどることが多い。
✗ 4. 誤り
前頭葉
前頭葉は皮質下出血の部位として出血が生じることがあるが、皮質下出血の原因は高血圧が半数程度で、脳動静脈奇形やアミロイドアンギオパチーなども原因となる。高血圧性脳出血の最多好発部位ではない。
ポイント
  • 高血圧性脳出血の好発部位は被殻が最多で、次いで視床、橋、小脳、皮質下の順
  • 被殻出血はレンズ核線条体動脈の破綻により生じ、内包圧迫で対側片麻痺を呈する
  • 各出血部位の特徴的症状を正確に整理しておくことが重要
  • 重要用語: 被殻出血, レンズ核線条体動脈, 高血圧性脳出血, 類線維素性動脈壊死 を正確に理解しておくこと。
比較表
出血部位 頻度順位 責任血管 主な症状
被殻 1位(約40%) レンズ核線条体動脈 対側片麻痺、知覚障害、失語(優位半球)
視床 2位(約30%) 視床膝状体動脈・穿通動脈 対側片麻痺、感覚障害、眼球下内方偏位
3位 橋動脈の穿通枝 四肢麻痺、両側縮瞳、意識障害
小脳 4位 上小脳動脈の分枝 めまい、嘔吐、運動失調、歩行障害
皮質下 各部位の皮質枝 出血部位に応じた局所症状、痙攣
解説画像
鍼灸 第30回(2022) 問題55|高血圧性脳出血が最も好発する部位はどれか。 解説図
鍼灸 第30回(2022) 問題55|高血圧性脳出血が最も好発する部位はどれか。
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