学習トップ理由で解く 臨床医学各論第10章 ▸ A. 赤血球疾患 / Q0991

理由で解く 臨床医学各論

Q0991 血液・造血器疾患

出典:鍼灸 第16回(2008) 問題73
問題
鉄欠乏性貧血の原因として適切でないのはどれか。
選択肢
1 大腸癌
2 過多月経
3 妊娠
4 痛風
解答
正解4(痛風)
解説
✗ 1.
大腸癌
✗ 正しい。大腸癌は消化管からの慢性出血をきたし、鉄の喪失が増加して鉄欠乏性貧血の原因となる。特に右側結腸癌では潜血による慢性失血が持続し、貧血が主訴となることがある。高齢者の鉄欠乏性貧血では必ず消化管悪性腫瘍の精査が必要である。
✗ 2.
過多月経
✗ 正しい。過多月経は月経時の慢性的な血液喪失により、鉄欠乏性貧血の原因となる。子宮筋腫などの器質的疾患による過多月経は、閉経前女性の鉄欠乏性貧血の最も頻度の高い原因である。
✗ 3.
妊娠
✗ 正しい。妊娠では胎児の成長のために鉄需要が著しく増大し、母体の鉄欠乏性貧血をきたしやすい。特に妊娠後期には鉄需要がさらに増加するため、鉄剤の予防的投与が推奨されることがある。
✓ 4. 誤り
痛風
痛風は尿酸代謝異常による疾患であり、高尿酸血症や関節への尿酸結晶沈着が本態である。鉄代謝とは全く無関係であり、鉄欠乏性貧血をきたすことはない。痛風は第1中足趾節関節の急性関節炎で発症することが多い。
ポイント
  • 鉄欠乏性貧血の主な原因は慢性出血(消化管出血・過多月経)、鉄需要の亢進(妊娠・成長期)、鉄吸収不良(胃切除後)の3群に大別される。
  • 痛風は尿酸代謝異常による疾患であり、鉄代謝とは無関係である。同様に高脂血症も鉄欠乏性貧血とは無関係である。
  • 男性や閉経後女性の鉄欠乏性貧血では、消化管悪性腫瘍(大腸癌など)の検索が必須である。
  • 重要用語: 鉄欠乏性貧血の原因分類・慢性出血・鉄需要亢進 を正確に理解しておくこと。
比較表
原因分類 具体的疾患・状態 鉄欠乏性貧血との関連
慢性出血 大腸癌、胃潰瘍、過多月経、痔核 鉄喪失による貧血
需要増大 妊娠、授乳、成長期 鉄必要量が供給を上回る
吸収障害 胃切除後、吸収不良症候群 鉄吸収低下
摂取不足 偏食、菜食主義 鉄供給不足
無関係 痛風、高脂血症、糖尿病 鉄代謝と無関係
解説画像
鍼灸 第16回(2008) 問題73|鉄欠乏性貧血の原因として適切でないのはどれか。 解説図
鍼灸 第16回(2008) 問題73|鉄欠乏性貧血の原因として適切でないのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手