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理由で解く 臨床医学各論

Q0931 循環器疾患

出典:鍼灸 第21回(2013) 問題80
問題
「71歳の女性。1週間前から労作時の胸痛を自覚していたが、安静で症状は軽減したため放置していた。しかし、昨日より安静時でも胸痛が起こるようになり、救急受診した。」本疾患の合併症としてよくみられるのはどれか。
選択肢
1 僧帽弁狭窄症
2 心室性期外収縮
3 心房中隔欠損症
4 気胸
解答
正解2(心室性期外収縮)
解説
✗ 1. 誤り
僧帽弁狭窄症
僧帽弁狭窄症はリウマチ熱(A群溶血性連鎖球菌感染)の後遺症として約20年を経て発症する後天性弁膜症である。冠動脈疾患である不安定狭心症や心筋梗塞の合併症として生じるものではなく、病態が全く異なる。
✓ 2. 正しい
心室性期外収縮
不安定狭心症から心筋梗塞に進展した場合、心筋虚血や壊死に伴い心室性期外収縮をはじめとする各種不整脈が高頻度に合併する。心筋梗塞急性期には心室細動などの致死性不整脈が最も重篤な合併症となり、発症後30〜40%の患者が1時間以内に死亡する原因となっている。そのため冠動脈疾患集中治療室(CCU)での不整脈モニタリングが重要である。
✗ 3. 誤り
心房中隔欠損症
心房中隔欠損症は心房中隔に欠損孔が存在する先天性心疾患であり、胎生期の心房中隔形成過程の異常によって生じる。冠動脈疾患の合併症として後天的に発生するものではない。
✗ 4. 誤り
気胸
気胸は肺胞の破裂や外傷などにより胸腔内に空気が貯留する病態であり、呼吸器系の疾患である。冠動脈疾患とは病態が異なり、不安定狭心症や心筋梗塞の合併症としてはみられない。
ポイント
  • 心筋梗塞急性期の最も重要な合併症は不整脈(心室性期外収縮、心室頻拍、心室細動など)であり、発症早期の突然死の主因となる。
  • 心筋梗塞の合併症は不整脈のほか、心不全、乳頭筋断裂による急性僧帽弁閉鎖不全症、心室中隔穿孔、心破裂、心室瘤、心膜炎(ドレスラー症候群)などがある。
  • 発症後30〜40%の患者が1時間以内に死亡するため、CCU(冠動脈疾患集中治療室)での早期管理が極めて重要である。
  • 重要用語: 心室性期外収縮, 心筋梗塞の合併症, CCU, 致死性不整脈 を正確に理解しておくこと。
解説画像
鍼灸 第21回(2013) 問題80|「71歳の女性。1週間前から労作時の胸痛を自覚していたが、安静で症状は軽減したため放置していた。しかし、昨日より安静時でも胸痛が起こるようになり、救急受診した。」本疾患の合併症としてよくみられるのはどれか。 解説図
鍼灸 第21回(2013) 問題80|「71歳の女性。1週間前から労作時の胸痛を自覚していたが、安静で症状は軽減したため放置していた。しかし、昨日より安静時でも胸痛が起こるようになり、救急受診した。」本疾患の合併症としてよくみられるのはどれか。
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