学習トップ理由で解く 臨床医学各論第9章 ▸ A. 心臓疾患 / Q0915

理由で解く 臨床医学各論

Q0915 循環器疾患

出典:鍼灸 第26回(2018) 問題68
問題
僧帽弁狭窄症について正しいのはどれか。
選択肢
1 男性に多い。
2 先天性が多い。
3 心拍出量が増加する。
4 心房細動の合併が多い。
解答
正解4(心房細動の合併が多い。)
解説
✗ 1. 誤り
男性に多い。
僧帽弁狭窄症は男女比が約1:2で女性に多い。原因の多くは溶血性連鎖球菌の感染によるリウマチ性であり、抗生物質の普及に伴い今後は減少すると推定されている。なお、僧帽弁閉鎖不全症は僧帽弁狭窄症と異なり男性に罹患率が高い。
✗ 2. 誤り
先天性が多い。
僧帽弁狭窄症の原因としてリウマチ熱感染後の心内膜炎が最も多い。A群溶血性連鎖球菌による咽頭炎に罹患して数週間の潜伏期間で発病するリウマチ熱の後遺症として後天的に発症し、僧帽弁狭窄症の臨床像を呈するまで約20年を要する。先天性は極めてまれである。
✗ 3. 誤り
心拍出量が増加する。
僧帽弁口が狭窄すると拡張期に左房から左室への血液流入が障害されるため、左室の充満が不十分となり心拍出量は低下する。正常の弁口面積は4〜5cm²であるが、1〜1.5cm²以下になると臨床症状が出現する。
✓ 4. 正しい
心房細動の合併が多い。
僧帽弁狭窄症では左室への流入障害により左房圧が上昇し、左房が拡大する。左房の拡大は心房細動をきたしやすく、中等度以上の僧帽弁狭窄症が数年間持続すると心房性不整脈(上室性期外収縮や心房細動)の頻度が増す。心房細動を合併すると左房内に血栓が形成されやすくなり、脳や腎臓、四肢への塞栓症のリスクが高まるため、ワーファリンによる抗凝固療法が行われる。
ポイント
  • 僧帽弁狭窄症は女性に多く(男女比1:2)、僧帽弁閉鎖不全症は男性に多い、という性差を混同しないこと。
  • 僧帽弁狭窄症の病態連鎖を理解する:左室への流入障害→左房圧上昇→左房拡大→心房細動→血栓形成→塞栓症。
  • 僧帽弁狭窄症の原因はリウマチ熱が最も多く、リウマチ熱から臨床像を呈するまで約20年を要する。
  • 重要用語: 僧帽弁狭窄症、心房細動、リウマチ熱、左房拡大、塞栓症 を正確に理解しておくこと。
解説画像
鍼灸 第26回(2018) 問題68|僧帽弁狭窄症について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第26回(2018) 問題68|僧帽弁狭窄症について正しいのはどれか。
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