学習トップ理由で解く 臨床医学各論第9章 ▸ A. 心臓疾患 / Q0898

理由で解く 臨床医学各論

Q0898 循環器疾患

出典:あマ指 第12回(2004) 問題84
問題
うっ血性心不全の症状でないのはどれか。
選択肢
1 呼吸困難
2 腹水
3 静脈怒張
4 発熱
解答
正解4(発熱)
解説
✗ 1.
呼吸困難
✗ 正しい。呼吸困難は左心不全により肺静脈圧・肺毛細血管圧が上昇し、肺うっ血や肺水腫が生じることで出現する代表的症状である。労作時呼吸困難、起座呼吸、夜間発作性呼吸困難などがみられる。
✗ 2.
腹水
✗ 正しい。腹水は右心不全により下大静脈・肝静脈の圧が上昇し、肝臓のうっ血(肝腫大)や腹腔内への水分漏出が生じることで出現する。体循環系のうっ血の症状である。
✗ 3.
静脈怒張
✗ 正しい。静脈怒張(特に頸静脈怒張)は右心不全により上大静脈圧が上昇し、頸静脈の還流障害が生じることで出現する典型的な身体所見である。右房圧上昇を反映する。
✓ 4. 誤り
発熱
発熱はうっ血性心不全の直接的な症状ではない。心不全では心拍出量低下と静脈系のうっ滞により呼吸困難・腹水・静脈怒張・浮腫などが出現するが、発熱は伴わない。発熱を伴う場合は感染性心内膜炎や心筋炎などの合併症を疑う必要がある。
ポイント
  • 左心不全では肺うっ血により呼吸困難・起座呼吸・夜間発作性呼吸困難が出現する。
  • 右心不全では体循環のうっ血により浮腫・肝腫大・腹水・頸静脈怒張が出現する。
  • 発熱はうっ血性心不全の典型的症状ではなく、合併症(感染症など)の可能性を考慮する。
  • 重要用語: うっ血性心不全, 左心不全, 右心不全, 肺うっ血, 体循環うっ血 を正確に理解しておくこと。
比較表
心不全のタイプ 主な症状 病態
左心不全 呼吸困難、起座呼吸、夜間発作性呼吸困難 肺うっ血・肺水腫
右心不全 浮腫、腹水、肝腫大、頸静脈怒張 体循環うっ血
解説画像
あマ指 第12回(2004) 問題84|うっ血性心不全の症状でないのはどれか。 解説図
あマ指 第12回(2004) 問題84|うっ血性心不全の症状でないのはどれか。
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