学習トップ理由で解く 臨床医学各論第9章 ▸ A. 心臓疾患 / Q0892

理由で解く 臨床医学各論

Q0892 循環器疾患

出典:鍼灸 第2回(1994) 問題72
問題
拡張型心筋症で誤っている記述はどれか。
選択肢
1 原因は不明である。
2 胸部レントゲンは診断上有用である。
3 心電図で特徴的所見がある。
4 心筋の生検が診断の決め手となる。
解答
正解3(心電図で特徴的所見がある)
解説
✗ 1.
原因は不明である。
✗ 正しい。拡張型心筋症の多くは原因不明の特発性(原因不明)である。一部にウイルス感染後の心筋炎、自己免疫機序、遺伝的要因(家族性)などの関与が示唆されているが、大半は原因が明らかでない。
✗ 2.
胸部レントゲンは診断上有用である。
✗ 正しい。胸部X線写真では著明な心拡大(心胸比50%以上、しばしば60%以上)と両側肺門部の浸潤影(肺うっ血所見)が認められ、拡張型心筋症の診断に有用である。心臓は全体的に拡大し、球状を呈する。
✓ 3. 誤り
心電図で特徴的所見がある。
拡張型心筋症の心電図には特徴的(特異的)な所見はない。非特異的なST-T変化、心房細動などの不整脈、左室肥大所見などがみられるが、これらは拡張型心筋症に特有のものではなく、他の心疾患でもみられる。
✗ 4.
心筋の生検が診断の決め手となる。
✗ 正しい。心筋生検は心筋組織を直接採取して病理学的に評価する検査であり、心筋細胞の変性・壊死・線維化などの組織学的変化を確認できる。拡張型心筋症と他の心筋症(肥大型心筋症など)や心筋炎との鑑別診断に有用であり、確定診断の決め手となる。
ポイント
  • 拡張型心筋症の心電図所見は非特異的であり、ST-T変化・不整脈・左室肥大などがみられるが特異的ではない。
  • 心エコー検査では左室拡大と左室駆出率の低下が特徴的である。
  • 胸部X線写真では著明な心拡大と肺うっ血所見が認められ診断に有用である。
  • 心筋生検は確定診断と他の心筋疾患との鑑別に重要である。
  • 重要用語: 拡張型心筋症, 特発性, 心拡大, 心筋生検, 非特異的所見 を正確に理解しておくこと。
比較表
検査項目 拡張型心筋症の所見 診断的価値
心電図 非特異的(ST-T変化、不整脈) 特異性なし
胸部X線 著明な心拡大、肺うっ血 有用
心エコー 左室拡大、駆出率低下 最も有用
心筋生検 心筋細胞変性・線維化 確定診断
解説画像
鍼灸 第2回(1994) 問題72|拡張型心筋症で誤っている記述はどれか。 解説図
鍼灸 第2回(1994) 問題72|拡張型心筋症で誤っている記述はどれか。
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