学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ I. その他の整形外科疾患 / Q0875

理由で解く 臨床医学各論

Q0875 整形外科疾患

出典:鍼灸 第10回(2002) 問題82
問題
手根管症候群について誤っているのはどれか。
選択肢
1 正中神経低位麻痺
2 母指球筋の萎縮
3 母指の対立運動障害
4 骨間筋の萎縮
解答
正解4(骨間筋の萎縮)
解説
✗ 1.
正中神経低位麻痺
✗ 正しい。手根管症候群は手関節部の手根管内で正中神経が横手根靱帯の下で圧迫される絞扼性神経障害であり、正中神経の低位麻痺に該当する。 高位麻痺(肘より近位での障害)と異なり、前腕の回内や手関節屈曲の障害はみられない。
✗ 2.
母指球筋の萎縮
✗ 正しい。正中神経支配の母指球筋(短母指外転筋・母指対立筋など)が萎縮し、猿手変形を呈する。 進行すると母指球の膨隆が消失し、手掌が平坦化する特徴的な外観となる。
✗ 3.
母指の対立運動障害
✗ 正しい。母指の対立運動は正中神経支配の母指対立筋によって行われるため、手根管症候群で障害される。 対立運動障害により、ボタンかけや細かい作業などの巧緻運動が困難となる。
✓ 4. 誤り
骨間筋の萎縮
骨間筋は尺骨神経支配であり、正中神経障害である手根管症候群では萎縮しない。 骨間筋の萎縮は尺骨神経麻痺(肘部管症候群やギヨン管症候群など)で生じる所見であり、鷲手変形の原因となる。手根管症候群の筋萎縮は母指球筋に限られ、猿手変形が特徴である。
ポイント
  • 骨間筋は尺骨神経支配であり、正中神経障害である手根管症候群では萎縮しない
  • 手根管症候群は手関節部の手根管内で正中神経が横手根靱帯の下で圧迫される絞扼性神経障害であり、正中神経の低位麻痺に相当する
  • 母指球筋(短母指外転筋・母指対立筋)の萎縮と母指の対立運動障害、手指橈側3指半のしびれ・感覚障害が特徴的所見である
  • 重要用語: 手根管症候群, 正中神経低位麻痺, 母指球筋萎縮, 猿手変形, 骨間筋は尺骨神経支配 を正確に理解しておくこと。
比較表
神経障害 障害神経 筋萎縮部位 手の変形 代表的検査
手根管症候群 正中神経 母指球筋 猿手 ファーレンテスト
肘部管症候群 尺骨神経 骨間筋・小指球筋 鷲手 フロマン徴候
橈骨神経麻痺 橈骨神経 前腕伸筋群 下垂手 下垂手テスト
解説画像
鍼灸 第10回(2002) 問題82|手根管症候群について誤っているのはどれか。 解説図
鍼灸 第10回(2002) 問題82|手根管症候群について誤っているのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手