学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ D. その他の呼吸器疾患 / Q0351

理由で解く 臨床医学各論

Q0351 呼吸器疾患

出典:鍼灸 第10回(2002) 問題83
問題
肺癌の診断に有用でないのはどれか。
選択肢
1 喀痰検査
2 気管支ファイバースコピ―
3 肺CT 検査
4 スパイログラフィ―
解答
正解4(スパイログラフィ―)
解説
✗ 1.
喀痰検査
✗ 正しい。喀痰細胞診は痰中に含まれる剥離した癌細胞を顕微鏡で検出する検査であり、肺癌のスクリーニングに有用である。 特に中心型肺癌(扁平上皮癌・小細胞癌)の早期発見に優れた非侵襲的検査法である。
✗ 2.
気管支ファイバースコピ―
✗ 正しい。気管支ファイバースコピー(気管支鏡検査)は気管支内腔を直接観察し、腫瘍からの組織生検により病理組織学的診断が可能な検査である。 肺癌の確定診断と組織型の同定に極めて有用であり、中心型肺癌の診断には不可欠な検査である。
✗ 3.
肺CT 検査
✗ 正しい。肺CT検査は腫瘍の位置・大きさ・周囲組織への浸潤範囲・リンパ節腫大の有無を詳細に評価できる画像検査である。 胸部X線写真では発見困難な小さな病変の描出にも優れており、肺癌の病期診断に必須の検査である。
✓ 4. 誤り
スパイログラフィ―
スパイログラフィー(スパイロメトリー)は肺活量や1秒率などの換気機能を測定する肺機能検査であり、呼吸機能の評価には有用であるが、肺癌の診断には直接役立たない。 閉塞性換気障害や拘束性換気障害の診断に用いられる検査であり、腫瘍の有無を検出する検査ではない。 ただし、肺癌患者の手術適応を判断する際には術前の肺機能評価として用いられる。
ポイント
  • スパイログラフィーは換気機能を測定する肺機能検査であり、肺癌の診断には有用でない。肺癌の診断には喀痰細胞診、気管支鏡検査、CT検査が有用である。
  • 肺癌の確定診断には組織生検(気管支鏡下生検やCTガイド下生検)が必要であり、画像検査だけでは確定できない。
  • 中心型肺癌(扁平上皮癌・小細胞癌)は喀痰細胞診や気管支鏡検査で発見されやすく、末梢型肺癌(腺癌)はCT検査で発見されやすい。
  • 重要用語: スパイログラフィー, 喀痰細胞診, 気管支鏡検査, CT検査, 組織生検 を正確に理解しておくこと。
比較表
検査法 肺癌診断への有用性 検査の目的
喀痰細胞診 有用 癌細胞の検出(中心型に有効)
気管支鏡検査 有用 直接観察・生検による確定診断
肺CT検査 有用 腫瘍の描出・病期診断
スパイログラフィー 有用でない 換気機能の評価(腫瘍検出は不可)
解説画像
鍼灸 第10回(2002) 問題83|肺癌の診断に有用でないのはどれか。 解説図
鍼灸 第10回(2002) 問題83|肺癌の診断に有用でないのはどれか。
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