学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ H. 外傷 / Q0862

理由で解く 臨床医学各論

Q0862 整形外科疾患

出典:鍼灸 第31回(2023) 問題65
問題
骨粗鬆症患者で最も骨折が起こりにくい部位はどれか。
選択肢
1 橈骨遠位部
2 腰椎椎体
3 大腿骨近位部
4 踵骨体部
解答
正解4(踵骨体部)
解説
✗ 1.
橈骨遠位部
✗ 正しい。橈骨遠位部は骨粗鬆症の四大骨折好発部位の一つであり、転倒時に手をついて生じるコーレス骨折(遠位骨片が背側に転位)が代表的である。 特に閉経後の女性に多く、60歳代にピークがみられる。骨粗鬆症による脆弱性骨折の中でも比較的若い年齢から発生する。
✗ 2.
腰椎椎体
✗ 正しい。腰椎椎体(胸腰椎移行部)は骨粗鬆症で最も骨折頻度が高い部位の一つであり、軽微な外力や日常動作で椎体が圧壊する圧迫骨折が高頻度に発生する。 胸腰椎移行部(T11〜L2)に特に好発し、くしゃみや重い物を持つなどの軽微な外力でも生じうる。円背(亀背)の原因となる。
✗ 3.
大腿骨近位部
✗ 正しい。大腿骨近位部は骨粗鬆症の四大骨折好発部位の一つであり、転倒により大腿骨頸部骨折や転子部骨折が生じる。 高齢者の寝たきりの最大原因であり、受傷後の死亡率も高い。70歳以上の高齢女性に特に多く、手術(人工骨頭置換術・骨接合術)が必要となることが多い。
✓ 4. 誤り
踵骨体部
踵骨体部は骨粗鬆症による脆弱性骨折が起こりにくい部位である。 踵骨骨折は高所からの転落時など強い外力が踵に直接加わることで発生する高エネルギー外傷であり、骨粗鬆症に特徴的な脆弱性骨折の部位ではない。骨粗鬆症の四大骨折好発部位(椎体・大腿骨近位部・橈骨遠位部・上腕骨近位部)には含まれない。
ポイント
  • 骨粗鬆症の四大骨折好発部位は「椎体・大腿骨近位部・橈骨遠位部・上腕骨近位部」であり、これらを確実に覚えておく
  • 踵骨骨折は高所からの転落などの高エネルギー外傷で生じるものであり、骨粗鬆症の脆弱性骨折には含まれない
  • 大腿骨近位部骨折は高齢者の寝たきり原因として最も重要であり、社会的にも重大な問題である
  • 重要用語: 骨粗鬆症の四大骨折, 脆弱性骨折, コーレス骨折, 椎体圧迫骨折 を正確に理解しておくこと。
比較表
骨粗鬆症の四大骨折好発部位 骨折の特徴 好発年齢
椎体(胸腰椎移行部) 圧迫骨折・円背の原因 60歳代〜
大腿骨近位部 頸部骨折・転子部骨折 70歳代〜
橈骨遠位部 コーレス骨折 60歳代〜
上腕骨近位部 外科頸骨折 70歳代〜
解説画像
鍼灸 第31回(2023) 問題65|骨粗鬆症患者で最も骨折が起こりにくい部位はどれか。 解説図
鍼灸 第31回(2023) 問題65|骨粗鬆症患者で最も骨折が起こりにくい部位はどれか。
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