学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ H. 外傷 / Q0843

理由で解く 臨床医学各論

Q0843 整形外科疾患

出典:あマ指 第21回(2013) 問題73
問題
「24歳の女性。テニスのサーブ時に、左足関節を内側にひねった。足関節の前外側部の腫脹と疼痛を訴える。」本患者の応急処置として適切でないのはどれか。
選択肢
1 冷却
2 固定
3 挙上
4 マッサージ
解答
正解4(マッサージ)
解説
✗ 1.
冷却
✗ 正しい。冷却(Ice)はRICE処置の一つであり、血管収縮による出血抑制と炎症・腫脹の軽減に有効な適切な応急処置である。 受傷直後から15〜20分間の冷却を繰り返し行うことが推奨される。冷却により疼痛閾値が上昇し、鎮痛効果も期待できる。
✗ 2.
固定
✗ 正しい。固定はテーピング、シーネ、ギプスなどで損傷部位の安静(Rest)を保つための適切な応急処置である。 固定により損傷組織への負荷を軽減し、二次的な組織損傷を防止する。弾性包帯による圧迫固定はCompressionも兼ねる。
✗ 3.
挙上
✗ 正しい。挙上(Elevation)は患肢を心臓より高くして静脈還流を促進し、腫脹を軽減するための適切な応急処置である。 RICE処置のEにあたり、重力を利用して組織間液の還流を促し浮腫を抑制する効果がある。
✓ 4. 誤り
マッサージ
(適切でないもの=正答)マッサージは急性期の捻挫に対して行うと、損傷部位の炎症・出血・腫脹を増悪させるため適切でない。 捻挫の急性期にはRICE処置(Rest安静・Ice冷却・Compression圧迫・Elevation挙上)が基本であり、マッサージは禁忌である。マッサージは慢性期に組織の回復を促す目的で行われることはあるが、急性期には行ってはならない。
ポイント
  • 捻挫の急性期にはRICE処置(Rest安静・Ice冷却・Compression圧迫・Elevation挙上)が基本である
  • マッサージは急性期の炎症・腫脹を増悪させるため禁忌であり、慢性期の回復促進に用いるものである
  • 急性期の禁忌は「温熱・マッサージ・飲酒」であり、いずれも血流を増加させ出血・腫脹を悪化させる
  • 重要用語: RICE処置, 急性期のマッサージ禁忌 を正確に理解しておくこと。
比較表
RICE処置 内容 目的
R(Rest) 安静・固定 損傷悪化の防止
I(Ice) 冷却 炎症・腫脹の軽減
C(Compression) 圧迫 出血・腫脹の抑制
E(Elevation) 挙上 静脈還流の促進
解説画像
あマ指 第21回(2013) 問題73|「24歳の女性。テニスのサーブ時に、左足関節を内側にひねった。足関節の前外側部の腫脹と疼痛を訴える。」本患者の応急処置として適切でないのはどれか。 解説図
あマ指 第21回(2013) 問題73|「24歳の女性。テニスのサーブ時に、左足関節を内側にひねった。足関節の前外側部の腫脹と疼痛を訴える。」本患者の応急処置として適切でないのはどれか。
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