学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ H. 外傷 / Q0825

理由で解く 臨床医学各論

Q0825 整形外科疾患

出典:鍼灸 第7回(1999) 問題80
問題
スポーツ障害の組合せで誤っているのはどれか。
選択肢
1 衝突症候群 ― 水泳肩
2 上腕骨外側上顆炎 ― テニス肘
3 使いすぎ症候群 ― 疲労骨折
4 絞扼性症候群 ― 野球肘
解答
正解4(絞扼性症候群 ― 野球肘)
解説
✗ 1.
衝突症候群 ― 水泳肩
✗ 正しい。衝突症候群(インピンジメント症候群)は反復する肩関節挙上により腱板(特に棘上筋腱)が肩峰下で衝突・摩擦される病態である。水泳の自由形やバタフライでのストローク動作で生じるため「水泳肩」と呼ばれ、組合せは正しい。
✗ 2.
上腕骨外側上顆炎 ― テニス肘
✗ 正しい。上腕骨外側上顆炎は手関節伸筋群(短橈側手根伸筋など)の付着部における反復性の微小損傷による炎症であり、テニスのバックハンドストロークで生じるため「テニス肘」と呼ばれる。なお内側上顆炎は「ゴルフ肘」と呼ばれ区別される。
✗ 3.
使いすぎ症候群 ― 疲労骨折
✗ 正しい。使いすぎ症候群(オーバーユース症候群)は反復する機械的ストレスにより組織に微細損傷が蓄積する障害の総称であり、疲労骨折はその代表的な病態である。脛骨の走者骨折や中足骨の行軍骨折がこれに該当する。
✓ 4. 誤り
絞扼性症候群 ― 野球肘
野球肘は投球動作の反復による使いすぎ症候群(オーバーユース)に分類される障害であり、絞扼性症候群ではない。内側上顆炎や肘関節の離断性骨軟骨炎が主病態である。絞扼性症候群は末梢神経が解剖学的に狭い部位で圧迫・絞扼される疾患群を指し、手根管症候群や肘部管症候群などが該当する。
ポイント
  • 野球肘は使いすぎ症候群に分類され、絞扼性症候群ではない
  • 絞扼性症候群は神経圧迫による症候群であり、手根管症候群・肘部管症候群が代表的である
  • テニス肘(外側上顆炎)とゴルフ肘(内側上顆炎)の区別を正確に理解する
  • 重要用語: 野球肘、絞扼性症候群、使いすぎ症候群 を正確に理解しておくこと。
比較表
症候群の分類 具体的疾患 病態
使いすぎ症候群 疲労骨折、野球肘、テニス肘、水泳肩 反復動作による微小損傷の蓄積
衝突症候群 水泳肩(腱板インピンジメント) 腱板が肩峰下で衝突・摩擦
絞扼性症候群 手根管症候群、肘部管症候群 末梢神経の圧迫・絞扼
解説画像
鍼灸 第7回(1999) 問題80|スポーツ障害の組合せで誤っているのはどれか。 解説図
鍼灸 第7回(1999) 問題80|スポーツ障害の組合せで誤っているのはどれか。
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