学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ H. 外傷 / Q0807

理由で解く 臨床医学各論

Q0807 整形外科疾患

出典:あマ指 第6回(1998) 問題88
問題
捻挫について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 無理な関節運動を強いられたときに起こる。
2 関節面の損傷である。
3 受傷外力と同一方向の外力により疼痛が再現する。
4 急性期には患部を冷やす。
解答
正解2(関節面の損傷である。)
解説
✗ 1.
無理な関節運動を強いられたときに起こる。
✗ 正しい。捻挫は関節に正常可動域を超える無理な外力が加わったときに起こる外傷である。 スポーツ中の着地、階段での踏み外し、転倒などで関節が強制的に過度の可動域に動かされることで、関節を支持する軟部組織が損傷される。
✓ 2. 誤り
関節面の損傷である。
捻挫は関節を支持する靭帯・関節包・腱などの軟部組織の損傷であり、関節面(関節軟骨や骨)の損傷ではない。 関節面の損傷は関節内骨折や骨軟骨骨折で見られる病態であり、捻挫は骨や関節軟骨に異常がなく周囲の支持組織のみが損傷している状態を指す。
✗ 3.
受傷外力と同一方向の外力により疼痛が再現する。
✗ 正しい。受傷時と同じ方向の外力(ストレステスト)を加えると、損傷された靭帯に伸張力が加わり疼痛が再現される。 この所見は損傷部位の特定に有用であり、例えば足関節内がえし捻挫では再度内がえし方向にストレスを加えると外側靭帯の損傷部に疼痛が生じる。
✗ 4.
急性期には患部を冷やす。
✗ 正しい。急性期にはRICE処置(Rest:安静、Ice:冷却、Compression:圧迫、Elevation:挙上)が基本である。 特に受傷後24〜72時間は炎症期であり、患部を冷やすことで腫脹と疼痛を軽減できる。温めるのは慢性期に入ってからである。
ポイント
  • 捻挫は靭帯・関節包・腱などの軟部組織の損傷であり、関節面(骨・軟骨)の損傷ではない点を明確に区別すること
  • 重症度分類はI度(靭帯の軽度伸張)、II度(部分断裂)、III度(完全断裂)の3段階がある
  • 急性期のRICE処置(安静・冷却・圧迫・挙上)は外傷管理の基本である
  • 重要用語: 捻挫・靭帯損傷・RICE処置・ストレステスト を正確に理解しておくこと。
解説画像
あマ指 第6回(1998) 問題88|捻挫について誤っている記述はどれか。 解説図
あマ指 第6回(1998) 問題88|捻挫について誤っている記述はどれか。
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