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理由で解く 臨床医学各論

Q0794 整形外科疾患

出典:鍼灸 第32回(2024) 問題63
問題
L5神経根障害の所見として誤っているのはどれか。
選択肢
1 足背の知覚障害
2 アキレス腱反射消失
3 足関節背屈筋力低下
4 SLRテスト陽性
解答
正解2(アキレス腱反射消失)
解説
✗ 1.
足背の知覚障害
✗ 正しい。足背の知覚障害はL5神経根のデルマトーム(皮膚分節)に一致しており、L5神経根障害でみられる正しい所見である。L5デルマトームは下腿外側から足背にかけての領域を支配している。
✓ 2. 誤り
アキレス腱反射消失
アキレス腱反射はS1神経根に対応する反射であり、L5神経根障害では消失しない。アキレス腱反射が消失するのはS1神経根障害の所見である。L5神経根障害ではむしろ後脛骨筋反射の低下がみられることがある。神経根障害と対応する腱反射を正確に理解することが重要である。
✗ 3.
足関節背屈筋力低下
✗ 正しい。足関節背屈筋力低下は前脛骨筋(L4〜L5支配)の障害を反映しており、L5神経根障害の正しい所見である。重症例では下垂足(足が垂れ下がる状態)をきたすことがあり、鶏歩(足を高く上げて歩く歩行)を呈する。
✗ 4.
SLRテスト陽性
✗ 正しい。SLRテスト(下肢伸展挙上テスト:Straight Leg Raising test)はL4〜S1の神経根障害で陽性となる検査であり、L5神経根障害でも陽性を示す。仰臥位で下肢を伸展したまま挙上すると、坐骨神経が伸張されて放散痛が誘発される。
ポイント
  • アキレス腱反射はS1神経根に対応し、L5神経根障害では消失しない
  • L5神経根障害の典型的所見:足背の知覚障害、足関節背屈筋力低下、長母趾伸筋筋力低下、SLR陽性
  • 神経根と対応する腱反射:L4→膝蓋腱反射、S1→アキレス腱反射
  • 重要用語: L5神経根, アキレス腱反射, S1神経根, SLRテスト, 下垂足 を正確に理解しておくこと。
比較表
神経根 デルマトーム 筋力低下 対応する腱反射
L4 下腿内側 大腿四頭筋(膝伸展) 膝蓋腱反射
L5 足背・下腿外側 前脛骨筋(足背屈)、長母趾伸筋 (後脛骨筋反射)
S1 足底・足外側 下腿三頭筋(足底屈) アキレス腱反射
解説画像
鍼灸 第32回(2024) 問題63|L5神経根障害の所見として誤っているのはどれか。 解説図
鍼灸 第32回(2024) 問題63|L5神経根障害の所見として誤っているのはどれか。
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