学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ F. 脊椎疾患 / Q0784

理由で解く 臨床医学各論

Q0784 整形外科疾患

出典:鍼灸 第34回(2026) 問題88
問題
「58歳の女性。6日前から右肩のこり感があった。昨日から右肩甲骨内側の痛みと右前腕橈側から母指・示指のしびれが出現した。右上肢の挙上障害はなく、衣服のボタンかけにも異常はない。下肢に症状はない。」本患者の筋力評価で最も適切なのはどれか。
選択肢
1 右三角筋MMT2
2 右上腕二頭筋MMT2
3 右手関節背屈力低下
4 右小指外転筋力低下
解答
正解2(右上腕二頭筋MMT2)
解説
✗ 1. 誤り
右三角筋MMT2
右三角筋はC5神経根支配であるが、本症例では「右上肢の挙上障害はなく」と明記されている。三角筋がMMT2(重力を除いた状態でのみ関節を動かせる)であれば、上肢の挙上は困難なはずである。したがって三角筋の筋力は保たれており、MMT2は不適切である。
✓ 2. 正しい
右上腕二頭筋MMT2
右上腕二頭筋MMT2が最も適切な筋力評価である。本症例はC5-C6神経根障害が疑われ、上腕二頭筋はC5-C6支配である。上腕二頭筋の筋力低下(MMT2)があっても、三角筋の機能が保たれていれば上肢の挙上は可能であり、「挙上障害はなく」という記述と矛盾しない。また「衣服のボタンかけにも異常はない」ことから手指の巧緻動作は保たれており、C8-T1領域の障害はない。
✗ 3. 誤り
右手関節背屈力低下
右手関節背屈はC6-C7神経根支配であるが、本症例の症状パターン(前腕橈側〜母指・示指のしびれ)からはC5-C6レベルの障害が主体と考えられる。C7障害が主体であれば中指のしびれや上腕三頭筋腱反射の低下が出現するはずであるが、本症例の記述からは手関節背屈力低下よりも上腕二頭筋の筋力低下がより適切である。
✗ 4. 誤り
右小指外転筋力低下
右小指外転筋はC8-T1(尺骨神経)支配である。本症例のしびれは母指・示指(C6領域)であり、小指領域の症状はない。また「衣服のボタンかけにも異常はない」ことから手指の機能は保たれており、小指外転筋力低下は考えにくい。
ポイント
  • C5-C6神経根障害では上腕二頭筋の筋力低下が出現する
  • 三角筋(C5)の機能が保たれていれば上肢挙上は可能であり、上腕二頭筋のMMT2と矛盾しない
  • 小指外転筋はC8-T1支配であり、C5-C6障害では影響を受けない
  • 重要用語: 上腕二頭筋, C5-C6支配, MMT, 神経根支配 を正確に理解しておくこと。
解説画像
鍼灸 第34回(2026) 問題88|「58歳の女性。6日前から右肩のこり感があった。昨日から右肩甲骨内側の痛みと右前腕橈側から母指・示指のしびれが出現した。右上肢の挙上障害はなく、衣服のボタンかけにも異常はない。下肢に症状はない。」本患者の筋力評価で最も適切なのはどれか。 解説図
鍼灸 第34回(2026) 問題88|「58歳の女性。6日前から右肩のこり感があった。昨日から右肩甲骨内側の痛みと右前腕橈側から母指・示指のしびれが出現した。右上肢の挙上障害はなく、衣服のボタンかけにも異常はない。下肢に症状はない。」本患者の筋力評価で最も適切なのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手