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理由で解く 臨床医学各論

Q0766 整形外科疾患

出典:あマ指 第23回(2015) 問題62
問題
脊柱管狭窄を生じるのはどれか。
選択肢
1 椎体前縁骨棘形成
2 黄色靭帯肥厚
3 前縦靭帯骨化
4 棘突起肥大
解答
正解2(黄色靭帯肥厚)
解説
✗ 1. 誤り
椎体前縁骨棘形成
椎体前縁骨棘形成(anterior osteophyte formation)は変形性脊椎症でみられる骨棘であり、椎体の前方に形成される。脊柱管は椎体の後方に位置するため、前縁の骨棘は脊柱管内に突出せず、脊柱管狭窄には直接関与しない。なお椎体後縁の骨棘形成であれば脊柱管狭窄の原因となりうる。
✓ 2. 正しい
黄色靭帯肥厚
黄色靱帯(ligamentum flavum)は椎弓間を連結する靱帯で、脊柱管の後壁を構成する。加齢に伴い黄色靱帯が肥厚・石灰化すると脊柱管内に突出し、脊柱管が狭窄される。黄色靱帯肥厚は腰部脊柱管狭窄症の最も重要な原因の一つであり、馬尾や神経根を後方から圧迫する。腰椎伸展位では黄色靱帯がさらにたわんで脊柱管が狭小化するため、姿勢依存性の症状を生じる。
✗ 3. 誤り
前縦靭帯骨化
前縦靱帯(anterior longitudinal ligament)は椎体前面を縦走する靱帯であり、脊柱の前方に位置する。前縦靱帯骨化(OALL)が生じても脊柱管(椎体の後方)の狭窄には直接関与しない。なお後縦靱帯骨化症(OPLL)であれば脊柱管前方から圧迫し狭窄を生じる。
✗ 4. 誤り
棘突起肥大
棘突起(spinous process)は椎弓の後方正中に位置する骨性突起であり、脊柱管外に存在する。棘突起が肥大しても脊柱管内部への影響は少なく、脊柱管狭窄には直接関与しない。
ポイント
  • 黄色靱帯は脊柱管後壁を構成し、肥厚すると脊柱管狭窄を生じる最も重要な原因である
  • 脊柱管狭窄に関与するのは脊柱管壁を構成する構造物(黄色靱帯、後縦靱帯)の変化である
  • 前方の構造物(椎体前縁骨棘、前縦靱帯)や脊柱管外の構造物(棘突起)は狭窄に直接関与しない
  • 重要用語: 黄色靱帯肥厚, 脊柱管狭窄症, 後縦靱帯骨化症(OPLL) を正確に理解しておくこと。
比較表
構造物 位置 脊柱管狭窄との関係
黄色靱帯 脊柱管後壁 肥厚により脊柱管狭窄を生じる
後縦靱帯 脊柱管前壁 骨化(OPLL)により脊柱管狭窄を生じる
前縦靱帯 椎体前面(脊柱管外) 脊柱管狭窄に直接関与しない
椎体前縁骨棘 椎体前方(脊柱管外) 脊柱管狭窄に直接関与しない
棘突起 椎弓後方(脊柱管外) 脊柱管狭窄に直接関与しない
解説画像
あマ指 第23回(2015) 問題62|脊柱管狭窄を生じるのはどれか。 解説図
あマ指 第23回(2015) 問題62|脊柱管狭窄を生じるのはどれか。
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