学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ E. 形態異常 / Q0723

理由で解く 臨床医学各論

Q0723 整形外科疾患

出典:あマ指 第23回(2015) 問題63
問題
先天性内反足について正しいのはどれか。
選択肢
1 女児に多い。
2 前足部は外転変形している。
3 早期にギプス矯正を行う。
4 リーメンビューゲル装具を装着する。
解答
正解3(早期にギプス矯正を行う)
解説
✗ 1. 誤り
女児に多い。
先天性内反足は男児に多い疾患で、男女比は約2:1である。女児に多いのは先天性股関節脱臼(男女比1:5〜9)であり、性差の方向が異なる。 出生1,000人あたり約1人の頻度で発生し、両側性が約50%にみられる。遺伝的要因の関与が示唆されている。
✗ 2. 誤り
前足部は外転変形している。
先天性内反足の前足部は内転変形であり、外転変形ではない。4つの変形要素は尖足(足関節底屈)・内反(踵骨内反)・内転(前足部内転)・凹足(足底の凹み)である。 これらの変形は複合的に生じるため、治療では段階的に矯正を進める。前足部の内転から先に矯正し、最後に尖足を矯正するのがポンセティ法の原則である。
✓ 3. 正しい
早期にギプス矯正を行う。
先天性内反足の治療は早期(生後数日〜数週以内)にギプス矯正を開始することが極めて重要である。現在の標準治療であるポンセティ法では、1週間ごとにギプスを巻き換えながら段階的に矯正し、約5〜6回で矯正を完了する。 早期治療により高い矯正率が得られ、手術を回避できる可能性が大きく高まる。矯正後はデニスブラウン副子で保持を行う。
✗ 4. 誤り
リーメンビューゲル装具を装着する。
リーメンビューゲル装具は先天性股関節脱臼(発育性股関節形成不全)の治療に用いる装具であり、先天性内反足には使用しない。 先天性内反足ではギプス矯正後にデニスブラウン副子(Denis Browne splint)を装着して矯正位を保持する。装具と疾患の対応を混同しないこと。
ポイント
  • 先天性内反足は男児に多く(男女比2:1)、4つの変形要素(尖足・内反・内転・凹足)からなる
  • 治療は早期(生後数日〜数週)のギプス矯正(ポンセティ法)が第一選択であり、矯正後はデニスブラウン副子で保持する
  • リーメンビューゲル装具は先天性股関節脱臼に用いるものであり、先天性内反足には不適切である
  • 重要用語: ポンセティ法による早期ギプス矯正 を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 先天性内反足 先天性股関節脱臼
性差 男児に多い(2:1) 女児に多い(1:5〜9)
変形要素 尖足・内反・内転・凹足 股関節脱臼・臼蓋形成不全
治療法 ポンセティ法(ギプス矯正) リーメンビューゲル装具
保持装具 デニスブラウン副子 リーメンビューゲル装具
解説画像
あマ指 第23回(2015) 問題63|先天性内反足について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第23回(2015) 問題63|先天性内反足について正しいのはどれか。
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