学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ F. 脊椎疾患 / Q0756

理由で解く 臨床医学各論

Q0756 整形外科疾患

出典:鍼灸 第14回(2006) 問題75
問題
腰背部痛の原因で生命の危険をきたすのはどれか。
選択肢
1 腰部脊柱管狭窄症
2 子宮内膜症
3 尿管結石
4 解離性大動脈瘤
解答
正解4(解離性大動脈瘤)
解説
✗ 1. 誤り
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症は慢性的な神経症状(神経性間欠跛行、下肢痛・しびれ)を呈するが、直接生命を脅かすことはない。保存的治療または手術療法で管理可能な疾患であり、緊急性は低い。
✗ 2. 誤り
子宮内膜症
子宮内膜症は子宮内膜組織が子宮外(卵巣、ダグラス窩、腹膜など)に異所性に存在する疾患で、月経時に骨盤痛・腰痛を呈する。慢性疼痛や不妊の原因となるが、生命に直接危険を及ぼすことは稀である。
✗ 3. 誤り
尿管結石
尿管結石は尿管内の結石による閉塞で激しい疝痛(側腹部痛・腰背部痛)を伴うが、適切な治療(保存的治療、体外衝撃波結石破砕術など)で改善する。激しい痛みではあるが、生命に直接危険を及ぼすことは稀である。
✓ 4. 正しい
解離性大動脈瘤
解離性大動脈瘤(大動脈解離、aortic dissection)は大動脈壁の内膜が裂けて中膜内に血液が流入する緊急疾患である。激烈な胸背部痛(引き裂かれるような痛み、tearing pain)を呈し、破裂すると大量出血で致死的となる。Stanford A型では急性期死亡率が約30〜40%に達する重篤な疾患であり、緊急手術が必要である。腰背部痛を訴える患者では、生命を脅かす疾患として必ず鑑別に挙げなければならない。
ポイント
  • 解離性大動脈瘤は激烈な胸背部痛を呈する緊急疾患であり、破裂すると致死的となる
  • 腰背部痛の鑑別では、生命の危険をきたす疾患(大動脈解離、腹部大動脈瘤破裂など)を常に念頭に置く
  • 腰部脊柱管狭窄症・子宮内膜症・尿管結石は疼痛を伴うが、生命に直接危険をきたすことは稀である
  • 重要用語: 解離性大動脈瘤, 大動脈解離, 緊急疾患, Stanford分類 を正確に理解しておくこと。
解説画像
鍼灸 第14回(2006) 問題75|腰背部痛の原因で生命の危険をきたすのはどれか。 解説図
鍼灸 第14回(2006) 問題75|腰背部痛の原因で生命の危険をきたすのはどれか。
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