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理由で解く 臨床医学各論

Q0735 整形外科疾患

出典:鍼灸 第25回(2017) 問題58
問題
生後3か月の発育性股関節形成不全の患児でみられるのはどれか。
選択肢
1 アリス徴候
2 トレンデレンブルグ徴候
3 ドレーマン徴候
4 フローマン徴候
解答
正解1(アリス徴候)
解説
✓ 1. 正しい
アリス徴候
アリス徴候は乳児の発育性股関節形成不全(先天性股関節脱臼)で認められる所見である。 仰臥位で両股関節・膝関節を90度屈曲させた状態で両膝を立てると、患側の膝の高さが健側に比べて低くなる現象である。 これは大腿骨頭が上方に転位しているために大腿骨の見かけの長さが短くなることで生じる。生後3か月の乳児でも評価可能な重要な所見である。
✗ 2. 誤り
トレンデレンブルグ徴候
トレンデレンブルグ徴候は片脚立位時に中殿筋の機能低下により骨盤が患側に傾く所見であり、歩行可能な年齢になって初めて評価できる。 生後3か月の乳児では歩行していないため評価不能である。
✗ 3. 誤り
ドレーマン徴候
ドレーマン徴候は大腿骨頭すべり症における所見であり、股関節を屈曲すると外旋してしまう現象である。 思春期の肥満男児に多い疾患であり、乳児の股関節形成不全の所見ではない。
✗ 4. 誤り
フローマン徴候
フローマン徴候は尺骨神経麻痺の検査法であり、母指内転筋の障害により紙を挟む際に母指IP関節が屈曲する所見である。 股関節疾患とは全く無関係であり、末梢神経麻痺の評価に用いられる。
ポイント
  • アリス徴候は乳児の発育性股関節形成不全の重要な身体所見であり、大腿骨頭の上方転位を反映する。
  • トレンデレンブルグ徴候は歩行可能年齢の中殿筋機能低下、ドレーマン徴候は大腿骨頭すべり症、フローマン徴候は尺骨神経麻痺の所見である。
  • 各徴候がどの疾患・どの年齢層に関連するかを整理して覚えることが重要である。
  • 重要用語: アリス徴候, 発育性股関節形成不全, 各種徴候の鑑別 を正確に理解しておくこと。
比較表
徴候 関連疾患 所見の内容
アリス徴候 発育性股関節形成不全 膝立て位で患側の膝高が低い
トレンデレンブルグ徴候 中殿筋機能低下 片脚立位で骨盤が患側に傾く
ドレーマン徴候 大腿骨頭すべり症 股関節屈曲時に外旋する
フローマン徴候 尺骨神経麻痺 母指IP関節が代償的に屈曲する
解説画像
鍼灸 第25回(2017) 問題58|生後3か月の発育性股関節形成不全の患児でみられるのはどれか。 解説図
鍼灸 第25回(2017) 問題58|生後3か月の発育性股関節形成不全の患児でみられるのはどれか。
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