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理由で解く 臨床医学各論

Q0728 整形外科疾患

出典:あマ指 第29回(2021) 問題50
問題
変形性股関節症について正しいのはどれか。
選択肢
1 一次性が多い。
2 男性に多い。
3 発育性股関節形成不全は原因となる。
4 ペルテス病は原因とならない。
解答
正解3(発育性股関節形成不全は原因となる)
解説
✗ 1. 誤り
一次性が多い。
日本では変形性股関節症は二次性が約80%を占め、一次性(明らかな原因のない加齢性変化)は少数派である。一次性が多いのは欧米の特徴である。 日本では発育性股関節形成不全(先天性股関節脱臼)や臼蓋形成不全に続発する二次性が主体であり、この地域差は国試でも頻出の知識である。
✗ 2. 誤り
男性に多い。
変形性股関節症は女性に多い疾患である。日本では発育性股関節形成不全が女児に好発するため(男女比1:5〜9)、これに続発する二次性変形性股関節症も女性に圧倒的に多い。 中高年女性の股関節痛の主要な原因疾患であり、進行すると人工股関節全置換術(THA)の適応となる。
✓ 3. 正しい
発育性股関節形成不全は原因となる。
発育性股関節形成不全(先天性股関節脱臼)は変形性股関節症の最も重要な原因疾患である。日本では二次性変形性股関節症の約70〜80%が発育性股関節形成不全や臼蓋形成不全に続発する。 乳幼児期に治療を受けても、成人後に臼蓋の被覆不全や大腿骨頭の変形が残存し、30〜50歳代で変形性股関節症を発症する例が多い。早期発見・早期治療の意義が強調される理由である。
✗ 4. 誤り
ペルテス病は原因とならない。
ペルテス病も変形性股関節症の原因疾患の一つである。4〜8歳の男児に好発する大腿骨頭の無腐性壊死であり、大腿骨頭の変形が残存すると成人後に二次性変形性股関節症を発症するリスクが高い。 特に発症年齢が高い症例や骨頭変形が高度な症例では予後不良となりやすく、長期的な経過観察が必要である。
ポイント
  • 発育性股関節形成不全は変形性股関節症の最も重要な原因疾患であり、日本の二次性の約70〜80%を占める
  • 日本では二次性が約80%、欧米では一次性が多いという地域差を理解する
  • 変形性股関節症は女性に多く、ペルテス病も原因疾患となりうる
  • 重要用語: 変形性股関節症の二次性(発育性股関節形成不全由来) を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 日本 欧米
一次性の割合 約20% 多数を占める
二次性の割合 約80% 少数
主な原因 発育性股関節形成不全・臼蓋形成不全 加齢性変化
性差 女性に多い 男女差は少ない
解説画像
あマ指 第29回(2021) 問題50|変形性股関節症について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第29回(2021) 問題50|変形性股関節症について正しいのはどれか。
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