学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ C. 骨代謝性疾患・骨腫瘍 / Q0687

理由で解く 臨床医学各論

Q0687 整形外科疾患

出典:あマ指 第29回(2021) 問題49
問題
骨肉腫について正しいのはどれか。
選択肢
1 好発部位は脊椎である。
2 好発年齢は40歳代である。
3 手術単独療法が中心である。
4 最近の5年生存率は60%以上である。
解答
正解4(最近の5年生存率は60%以上である。)
解説
✗ 1. 誤り
好発部位は脊椎である。
骨肉腫の好発部位は膝関節周囲(大腿骨遠位端・脛骨近位端)の長管骨骨幹端であり、脊椎ではない。脊椎に好発する骨腫瘍は転移性骨腫瘍や多発性骨髄腫である。骨肉腫が脊椎に原発することは極めて稀である。
✗ 2. 誤り
好発年齢は40歳代である。
骨肉腫の好発年齢は10〜20歳代の若年者であり、特に15〜19歳にピークがある。40歳代ではない。40歳代以降に多い骨の悪性腫瘍は転移性骨腫瘍であり、骨肉腫は原発性悪性骨腫瘍として若年者に特徴的な疾患である。
✗ 3. 誤り
手術単独療法が中心である。
骨肉腫の治療は化学療法と手術の併用が中心であり、手術単独療法ではない。術前約10週間の化学療法(ネオアジュバント化学療法)で腫瘍を縮小させてから手術(患肢温存手術が主流)を行い、術後も約1年間の補助化学療法を継続する。
✓ 4. 正しい
最近の5年生存率は60%以上である。
骨肉腫の5年生存率は、強力な補助化学療法の導入により大幅に改善した。1970年代初頭までは10〜15%であった5年生存率が、近年では60〜70%にまで向上している。術前・術後の化学療法と患肢温存手術の組合せにより予後が飛躍的に改善した。肺転移が最も多い遠隔転移であり、早期発見のための定期的な胸部CT検査が重要である。
ポイント
  • 骨肉腫の5年生存率は化学療法の進歩により10〜15%から60〜70%に向上した
  • 治療は術前化学療法 → 手術(患肢温存手術が主流)→ 術後化学療法の三段階が標準である
  • 好発部位は膝関節周囲の骨幹端(脊椎ではない)、好発年齢は10〜20歳代(40歳代ではない)
  • 重要用語: 骨肉腫の5年生存率と化学療法の意義 を正確に理解しておくこと。
比較表
骨肉腫の治療と予後 内容
術前化学療法 約10週間(腫瘍縮小・壊死率評価)
手術 患肢温存手術が主流(広範切除)
術後化学療法 約1年間
5年生存率(化学療法以前) 10〜15%
5年生存率(現在) 60〜70%
最多の遠隔転移 肺転移
解説画像
あマ指 第29回(2021) 問題49|骨肉腫について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第29回(2021) 問題49|骨肉腫について正しいのはどれか。
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