学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ C. 骨代謝性疾患・骨腫瘍 / Q0686

理由で解く 臨床医学各論

Q0686 整形外科疾患

出典:あマ指 第29回(2021) 問題48
問題
骨粗鬆症について正しいのはどれか。
選択肢
1 骨と類骨の成分比では類骨の割合が多くなる。
2 骨量は減少する。
3 血液生化学検査ではALPが高値を示す。
4 正常骨量は年齢により変化しない。
解答
正解2(骨量は減少する。)
解説
✗ 1. 誤り
骨と類骨の成分比では類骨の割合が多くなる。
骨と類骨の成分比で類骨の割合が多くなるのは骨軟化症(成人)やくる病(小児)の特徴であり、骨粗鬆症ではない。骨粗鬆症では骨の質的組成(石灰化骨と類骨の比率)は正常に保たれたまま、骨量(骨の総量)が減少する疾患である。この違いは骨粗鬆症と骨軟化症の鑑別において重要なポイントとなる。
✓ 2. 正しい
骨量は減少する。
骨粗鬆症では骨量(骨密度)が減少する。骨吸収が骨形成を上回ることで骨量が進行性に低下し、骨の微細構造(海綿骨の骨梁)が劣化して骨が脆弱化する。骨の化学的組成自体は正常であるが、骨量の減少により軽微な外力で骨折を起こしやすくなる(脆弱性骨折)。
✗ 3. 誤り
血液生化学検査ではALPが高値を示す。
原発性骨粗鬆症では血液生化学検査のALP(アルカリホスファターゼ)は通常正常範囲内である。また血中Ca・P値も正常である。ALPが高値を示すのは骨軟化症・くる病・パジェット病・骨肉腫など骨代謝が亢進する疾患であり、骨粗鬆症との鑑別に有用である。
✗ 4. 誤り
正常骨量は年齢により変化しない。
正常骨量は年齢により大きく変化する。20〜30歳代でピーク骨量に達し、その後は加齢とともに徐々に低下する。特に女性では閉経後(50歳前後)にエストロゲンの急激な低下に伴い骨量が急速に減少し、閉経後骨粗鬆症の原因となる。
ポイント
  • 骨粗鬆症は骨量が減少する疾患であり、骨の質的組成(類骨比率)は正常に保たれる
  • 類骨の割合が増加するのは骨軟化症(成人)・くる病(小児)であり、骨粗鬆症とは異なる
  • 骨粗鬆症ではALP・血中Ca・Pはいずれも正常であり、ALPが高値を示す場合は骨軟化症やパジェット病を疑う
  • 重要用語: 骨粗鬆症と骨軟化症の鑑別 を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 骨粗鬆症 骨軟化症・くる病
骨量 減少 不変〜減少
骨の質(類骨比率) 正常 類骨の割合が増加
ALP 正常 高値
血中Ca・P 正常 低下
原因 加齢・閉経など ビタミンD欠乏など
解説画像
あマ指 第29回(2021) 問題48|骨粗鬆症について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第29回(2021) 問題48|骨粗鬆症について正しいのはどれか。
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