学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ C. 骨代謝性疾患・骨腫瘍 / Q0693

理由で解く 臨床医学各論

Q0693 整形外科疾患

出典:鍼灸 第4回(1996) 問題86
問題
骨粗鬆症で正しい記述はどれか。
選択肢
1 骨の絶対量が減少する。
2 脊柱は前弯する。
3 血清カルシウムは低下する。
4 骨皮質は厚くなる。
解答
正解1(骨の絶対量が減少する。)
解説
✓ 1. 正しい
骨の絶対量が減少する。
骨粗鬆症は骨の絶対量(骨量・骨密度)が減少する代謝性骨疾患である。骨の質的組成(カルシウムとリンの比率など)は正常であるが、骨量が若年成人平均値(YAM)の70%未満に減少し、骨がもろくなって軽微な外力で骨折しやすくなる。閉経後女性に特に好発する。
✗ 2. 誤り
脊柱は前弯する。
骨粗鬆症では脊椎圧迫骨折により脊柱は前弯ではなく後弯(円背・亀背)となる。胸椎・腰椎の椎体が楔状につぶれることで背中が丸くなり、身長の低下を来す。前弯増強ではなく後弯増強が正しい変化である。
✗ 3. 誤り
血清カルシウムは低下する。
骨粗鬆症では骨吸収により骨からカルシウムが放出されるが、血清カルシウムは正常範囲に維持される。これは骨軟化症やくる病と異なる重要な鑑別点である。骨粗鬆症の本態はカルシウム代謝障害ではなく骨量の減少そのものである。
✗ 4. 誤り
骨皮質は厚くなる。
骨粗鬆症では骨吸収が骨形成を上回るため、骨皮質は厚くなるのではなく薄くなる。海綿骨の骨梁も粗になり、全体として骨の構造的強度が低下する。X線像では骨透過性の亢進として描出される。
ポイント
  • 骨粗鬆症の本態は骨量減少であり、骨の質は正常だが量が減少する代謝性骨疾患である
  • 脊柱は後弯(円背)を呈し、血清Ca・P・ALPは正常範囲内である点が特徴的である
  • 3大骨折は椎体圧迫骨折・大腿骨頸部骨折・橈骨遠位端骨折(コーレス骨折)である
  • 重要用語: 骨粗鬆症、骨量減少、脊柱後弯 を正確に理解しておくこと。
比較表
比較項目 骨粗鬆症 骨軟化症
骨量 減少 正常〜減少
骨の質(石灰化) 正常 石灰化障害
血清Ca 正常 低下
血清P 正常 低下
ALP 正常 上昇
好発 閉経後女性 ビタミンD欠乏
解説画像
鍼灸 第4回(1996) 問題86|骨粗鬆症で正しい記述はどれか。 解説図
鍼灸 第4回(1996) 問題86|骨粗鬆症で正しい記述はどれか。
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