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理由で解く 臨床医学各論

Q0662 整形外科疾患

出典:鍼灸 第14回(2006) 問題73
問題
変形性関節症について誤っているのはどれか。
選択肢
1 関節の退行性変化である。
2 荷重関節に好発する。
3 運動開始時の痛みが特徴的である。
4 関節強直を起こしやすい。
解答
正解4(関節強直を起こしやすい)
解説
✗ 1.
関節の退行性変化である。
✗ 正しい。変形性関節症は加齢や過度の力学的負荷に伴う関節軟骨の退行性変化(変性・摩耗)が本態である。軟骨基質の減少、軟骨細胞の変性により、関節軟骨が徐々に破壊される。一次性(加齢性)と二次性(外傷・肥満等)に分類される。この記述は正しいため、誤りの選択肢ではない。
✗ 2.
荷重関節に好発する。
✗ 正しい。膝関節や股関節など荷重関節に好発する。体重による力学的負荷が大きい関節ほど軟骨の摩耗が進みやすい。特に膝関節が最多で、次いで股関節、手指のDIP関節(ヘバーデン結節)、PIP関節(ブシャール結節)などにも生じる。この記述は正しいため、誤りの選択肢ではない。
✗ 3.
運動開始時の痛みが特徴的である。
✗ 正しい。運動開始時痛(starting pain)は変形性関節症の初期に最も特徴的な症状である。動き始めに痛みが強く、しばらく動くと軽快するのが特徴で、関節内の軽度の炎症と関節液の粘性低下が原因とされる。進行すると持続痛や夜間痛も出現する。この記述は正しいため、誤りの選択肢ではない。
✓ 4. 誤り
関節強直を起こしやすい。
変形性関節症では関節強直は起こしにくい。関節可動域制限は生じるが、関節が完全に固定される強直は通常みられない。一方、関節リウマチでは慢性滑膜炎による関節破壊が進行すると、線維性強直や骨性強直をきたす。「関節強直を起こしやすい」は誤りである。
ポイント
  • 変形性関節症は軟骨の変性・摩耗が主体で、骨棘形成や関節裂隙狭小化はみられるが強直は起こさない
  • 関節強直は関節リウマチの進行期に特徴的な所見であり、変形性関節症との重要な鑑別点
  • 運動開始時痛は変形性関節症に特徴的で、関節リウマチの朝のこわばりとは異なる
  • 重要用語: 変形性関節症, 退行性変化, 運動開始時痛, 関節強直, 荷重関節 を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 変形性関節症 関節リウマチ
本態 軟骨の退行性変化 自己免疫性滑膜炎
好発部位 荷重関節(膝・股) PIP・MP関節
特徴的症状 運動開始時痛 朝のこわばり
関節強直 起こしにくい 進行期に起こす
対称性 非対称性 両側対称性
解説画像
鍼灸 第14回(2006) 問題73|変形性関節症について誤っているのはどれか。 解説図
鍼灸 第14回(2006) 問題73|変形性関節症について誤っているのはどれか。
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