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理由で解く 臨床医学各論

Q0638 整形外科疾患

出典:あマ指 第20回(2012) 問題71
問題
変形性膝関節症で正しい記述はどれか。
選択肢
1 2 次性のものが多い。
2 初期には歩行開始時痛がみられる。
3 膝蓋跳動は関節周囲浮腫により起こる。
4 進行すると外反変形を起こす。
解答
正解2(初期には歩行開始時痛がみられる。)
解説
✗ 1. 誤り
2 次性のものが多い。
変形性膝関節症は変形性股関節症とは異なり、一次性(原発性)が多い。加齢や肥満による関節軟骨の退行変性が主な原因であり、変形性股関節症とは異なり、膝関節では一次性が多い。二次性は半月板損傷・靱帯損傷・骨折・化膿性関節炎後などに続発するもので、頻度は低い。
✓ 2. 正しい
初期には歩行開始時痛がみられる。
変形性膝関節症の初期症状として歩行開始時痛(starting pain、起動時痛)が特徴的にみられる。疼痛は椅子から立ち上がるなどの運動開始時に多い。動き始めに痛みが出て、歩いているうちに徐々に軽減するのが特徴である。安静時痛や夜間痛が出現するのは進行期以降の症状である。
✗ 3. 誤り
膝蓋跳動は関節周囲浮腫により起こる。
膝蓋跳動は関節腔内の関節液貯留(関節水腫)により起こるのであり、関節周囲浮腫によるものではない。関節液が貯留し膝蓋骨の浮動感を認める。膝蓋骨を押し下げた際に浮遊感を感じる所見であり、関節腔内に液体が溜まっていることを示す重要な理学所見である。
✗ 4. 誤り
進行すると外反変形を起こす。
変形性膝関節症では進行すると内反変形(O脚)を起こすのが典型的であり、外反変形(X脚)ではない。関節の変形は内反変形でO脚を呈することが多い。内側関節軟骨の摩耗が外側より高度であるため、内反方向への変形が生じる。
ポイント
  • 変形性膝関節症は一次性が多く(股関節症は二次性が多い)、両者の違いは頻出事項である
  • 初期症状は歩行開始時痛(起動時痛)であり、安静時痛は進行期以降に出現する
  • 膝蓋跳動は「関節腔内」の関節液貯留によるもので、関節「周囲」の浮腫ではない点に注意
  • 進行すると内反変形(O脚)であり、外反変形(X脚)ではない。内側軟骨の摩耗が高度であることが原因である
  • 重要用語: 一次性と二次性の違い, 歩行開始時痛, 膝蓋跳動, 内反変形(O脚) を正確に理解しておくこと。
比較表
変形性股関節症 変形性膝関節症
二次性が多い(約80%) 一次性が多い
女性に多い 40歳以上の肥満女性に多い
先天性股関節脱臼が主因 加齢・肥満が主因
トレンデレンブルグ歩行 内反変形(O脚)
関節裂隙狭小化 関節裂隙狭小化・骨棘形成
解説画像
あマ指 第20回(2012) 問題71|変形性膝関節症で正しい記述はどれか。 解説図
あマ指 第20回(2012) 問題71|変形性膝関節症で正しい記述はどれか。
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