学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ B. 関節疾患 / Q0633

理由で解く 臨床医学各論

Q0633 整形外科疾患

出典:あマ指 第15回(2007) 問題76
問題
肩関節周囲炎について適切でない記述はどれか。
選択肢
1 加齢による退行性病変性に起因する。
2 更衣動作が困難となる。
3 ヤーガソンテストが陽性となる。
4 痛みがなくなるまで三角巾で安静を保つ。
解答
正解4(痛みがなくなるまで三角巾で安静を保つ。)
解説
✗ 1.
加齢による退行性病変性に起因する。
✗ 正しい。肩関節周囲炎(五十肩)は加齢による腱板や関節包の退行性変化が原因であり、この記述は正しい。肩関節周囲軟部組織の加齢による退行変性を基盤に炎症性病変を生じた症候群であり、40〜60代に好発する。
✗ 2.
更衣動作が困難となる。
✗ 正しい。肩関節の可動域制限(外転・外旋・内旋制限)により結帯動作・結髪動作が困難となるため、シャツを着る・脱ぐなどの更衣動作も制限される。日常生活動作(ADL)全般に支障をきたす。
✗ 3.
ヤーガソンテストが陽性となる。
✗ 正しい。ヤーガソンテストは上腕二頭筋長頭腱の炎症を検出する検査であり、五十肩では長頭腱鞘炎を合併することがあるため陽性となりうる。肩関節周囲炎には種々の病態(腱板炎・長頭腱鞘炎・肩峰下滑液包炎など)が含まれている。
✓ 4. 誤り
痛みがなくなるまで三角巾で安静を保つ。
痛みがなくなるまで三角巾で完全安静にすることは拘縮を助長するため不適切である。急性期の疼痛が強い時期にも、疼痛が許す範囲で早期から運動療法(振り子体操・コッドマン体操など)を開始して可動域の維持を図ることが重要である。長期の固定・安静は関節包の癒着を促進し、拘縮をさらに悪化させる。
ポイント
  • 五十肩の治療で「完全安静」「長期固定」は禁忌に近く、拘縮を助長するため避けるべきである。
  • 疼痛に応じた段階的な運動療法が治療の基本であり、三角巾による長期固定は不適切である。
  • 肩関節周囲炎には腱板炎・長頭腱鞘炎・肩峰下滑液包炎など多様な病態が含まれる。
  • 重要用語: 肩関節周囲炎, 長期安静は禁忌, 運動療法, ヤーガソンテスト を正確に理解しておくこと。
比較表
肩関節周囲炎に含まれる病態 頻度 関連する検査
腱板炎(棘上筋腱炎) 約31% ペインフルアーク
肩関節周囲炎(狭義の五十肩) 約18% 可動域制限の評価
上腕二頭筋長頭腱鞘炎 約9% ヤーガソンテスト
肩峰下滑液包炎 肩関節の圧痛
解説画像
あマ指 第15回(2007) 問題76|肩関節周囲炎について適切でない記述はどれか。 解説図
あマ指 第15回(2007) 問題76|肩関節周囲炎について適切でない記述はどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手