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理由で解く 臨床医学各論

Q0625 整形外科疾患

出典:あマ指 第9回(2001) 問題88
問題
肩関節周囲炎で誤っているのはどれか。
選択肢
1 夜間痛
2 予後は不良
3 挙上制限
4 肩甲帯筋群の萎縮
解答
正解2(予後は不良)
解説
✗ 1.
夜間痛
✗ 正しい。夜間痛は肩関節周囲炎(五十肩)の急性期(痙縮期)に特徴的な症状である。疼痛は寒冷によって増悪し、また、夜間に強くなる傾向がある。就寝中に痛みで目が覚め、睡眠障害をきたすこともあり、側臥位で患側を下にすると増悪しやすい。
✓ 2. 誤り
予後は不良
肩関節周囲炎の予後は一般に良好であり、「予後は不良」という記述は誤りである。痙縮期→拘縮期→回復期と各期数か月をかけて経過し、多くは1年ないし1年半で日常生活に支障がなくなる。保存的治療(薬物療法・リハビリテーション・鍼灸・マッサージ)により改善が期待でき、自然治癒傾向がある。
✗ 3.
挙上制限
✗ 正しい。関節包の拘縮により肩関節の挙上(屈曲・外転)が著しく制限される。結帯動作(外転+内旋)や結髪動作(外転+外旋)の困難も代表的な可動域制限であり、日常生活動作に大きな支障をきたす。
✗ 4.
肩甲帯筋群の萎縮
✗ 正しい。疼痛による不動が長期化すると、三角筋・棘上筋・棘下筋などの肩甲帯筋群に廃用性萎縮が生じうる。回復期には筋力訓練が重要であり、放置すると機能回復が遅れる原因となる。
ポイント
  • 肩関節周囲炎(五十肩)は「予後良好」が鉄則であり、国試では繰り返し出題される頻出テーマである。
  • 痙縮期→拘縮期→回復期の3期の経過をたどり、1〜1年半で自然回復する。
  • 夜間痛・挙上制限・筋萎縮は実際にみられる症状であり、「予後不良」とする選択肢は誤りと判断する。
  • 重要用語: 肩関節周囲炎, 予後良好, 痙縮期→拘縮期→回復期 を正確に理解しておくこと。
比較表
病期 期間 主な症状 治療方針
痙縮期(急性期) 数週〜数か月 強い疼痛・夜間痛 消炎鎮痛、安静
拘縮期(慢性期) 数か月 可動域制限・筋萎縮 運動療法・温熱療法
回復期 数か月 症状改善 筋力訓練・可動域訓練
解説画像
あマ指 第9回(2001) 問題88|肩関節周囲炎で誤っているのはどれか。 解説図
あマ指 第9回(2001) 問題88|肩関節周囲炎で誤っているのはどれか。
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