学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ B. 関節疾患 / Q0615

理由で解く 臨床医学各論

Q0615 整形外科疾患

出典:あマ指 第1回(1993) 問題87
問題
いわゆる五十肩について誤っているのはどれか。
選択肢
1 肩関節周囲炎が一因となる。
2 帯を結ぶのが困難となる。
3 痛みは寒冷時に増強する。
4 予後不良である。
解答
正解4(予後不良である。)
解説
✗ 1.
肩関節周囲炎が一因となる。
✗ 正しい。五十肩は肩関節周囲炎そのものを指す用語であり、肩関節周囲の腱板・滑液包・関節包などの退行変性を基盤とした炎症性病変の総称である。 「一因となる」という表現はやや不正確だが、肩関節周囲炎が五十肩の病態に含まれること自体は臨床的に矛盾しないため、誤った記述とはいえない。
✗ 2.
帯を結ぶのが困難となる。
✗ 正しい。結帯動作(帯を結ぶ動作=肩関節の内旋+伸展の複合運動)は五十肩で制限される代表的な動作である。 関節包の拘縮・線維化により内旋制限が生じ、結帯動作が困難になる。同様に結髪動作(外転+外旋)も制限されるのが五十肩の典型的症状である。
✗ 3.
痛みは寒冷時に増強する。
✗ 正しい。五十肩の痛みは寒冷刺激により増悪しやすく、また夜間に強くなる傾向がある。 疼痛は寒冷によって増悪し、また、夜間に強くなる傾向があるであり、寒冷時の疼痛増強は五十肩の特徴として正しい記述である。
✓ 4. 誤り
予後不良である。
五十肩(肩関節周囲炎)の予後は一般に良好であり、「予後不良」という記述は誤りである。 痙縮期→拘縮期→回復期と各期数か月をかけて経過し、多くの場合1〜1.5年で日常生活に支障がなくなる。保存的治療(薬物療法、リハビリテーション、鍼灸、マッサージ)が基本であり、自然経過でも改善する疾患である。
ポイント
  • 五十肩(肩関節周囲炎)は50代を中心に40代後半〜60代前半に好発し、肩関節周囲軟部組織の加齢による退行変性を基盤とする
  • 結帯動作(内旋制限)・結髪動作(外旋制限)の制限が特徴的であり、寒冷時・夜間に痛みが増強する
  • 予後はおおむね良好で1〜1.5年で回復し、保存的治療が基本となる
  • 重要用語: 五十肩・肩関節周囲炎・結帯動作・結髪動作・退行変性 を正確に理解しておくこと。
解説画像
あマ指 第1回(1993) 問題87|いわゆる五十肩について誤っているのはどれか。 解説図
あマ指 第1回(1993) 問題87|いわゆる五十肩について誤っているのはどれか。
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