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理由で解く 臨床医学各論

Q0608 整形外科疾患

出典:あマ指 第25回(2017) 問題70
問題
「肩こり体操で両肩をすくめて5秒間保持し、脱落させる。続いて両肩甲骨を脊柱に引き寄せる運動を行わせた。」両肩をすくめて5秒間保持させる主動作筋はどれか。
選択肢
1 斜角筋
2 僧帽筋
3 棘上筋
4 三角筋
解答
正解2(僧帽筋)
解説
✗ 1. 誤り
斜角筋
斜角筋(前斜角筋・中斜角筋・後斜角筋)は頸部の側屈や回旋に関与し、吸気時には第1肋骨を挙上する補助呼吸筋として働く。肩をすくめる動作(肩甲骨の挙上)の主動作筋ではなく、頸部の深層筋として頸椎の安定化や呼吸補助に重要な役割を果たす。
✓ 2. 正しい
僧帽筋
両肩をすくめる動作は肩甲骨の挙上運動であり、その主動作筋は僧帽筋の上部線維である。僧帽筋は上部・中部・下部の3部に分かれ、上部線維は肩甲骨を挙上・上方回旋させる。この運動は肩こりの緊張緩和に有効であり、僧帽筋の等尺性収縮の後に脱力させることで筋の弛緩を促す効果がある。
✗ 3. 誤り
棘上筋
棘上筋は肩関節の外転(特に外転の初動0〜15°)に関与する回旋筋腱板(ローテーターカフ)の一つである。肩甲骨の挙上には直接関与せず、肩関節の外転と安定化が主な作用である。棘上筋腱は肩峰下で圧迫を受けやすく、腱板損傷の好発部位となる。
✗ 4. 誤り
三角筋
三角筋は肩関節の外転(前部線維は屈曲、後部線維は伸展も)に関与する強力な筋肉である。肩甲骨の挙上には直接関与せず、主に上腕骨の運動を担当する。三角筋の作用により肩関節は約180°の外転が可能となる。
ポイント
  • 両肩をすくめる動作(肩甲骨の挙上)の主動作筋は僧帽筋上部線維であり、肩こり体操の基本動作である
  • 僧帽筋は上部・中部・下部の3部に分かれ、上部線維は肩甲骨挙上・上方回旋、中部線維は内転、下部線維は下制・上方回旋を担う
  • 肩こり体操では等尺性収縮後に脱力する手法(ホールド・リラックス法)を用いて僧帽筋の緊張を緩和する
  • 重要用語: 僧帽筋上部線維と肩甲骨の運動 を正確に理解しておくこと。
解説画像
あマ指 第25回(2017) 問題70|「肩こり体操で両肩をすくめて5秒間保持し、脱落させる。続いて両肩甲骨を脊柱に引き寄せる運動を行わせた。」両肩をすくめて5秒間保持させる主動作筋はどれか。 解説図
あマ指 第25回(2017) 問題70|「肩こり体操で両肩をすくめて5秒間保持し、脱落させる。続いて両肩甲骨を脊柱に引き寄せる運動を行わせた。」両肩をすくめて5秒間保持させる主動作筋はどれか。
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