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理由で解く 臨床医学各論

Q0609 整形外科疾患

出典:あマ指 第25回(2017) 問題71
問題
「肩こり体操で両肩をすくめて5秒間保持し、脱落させる。続いて両肩甲骨を脊柱に引き寄せる運動を行わせた。」両肩甲骨を脊柱に引き寄せる運動の主動作筋を支配する神経はどれか。
選択肢
1 肩甲上神経
2 肩甲下神経
3 肩甲背神経
4 腋窩神経
解答
正解3(肩甲背神経)
解説
✗ 1. 誤り
肩甲上神経
肩甲上神経(C5-C6由来)は腕神経叢の上神経幹から分岐し、棘上筋と棘下筋を支配する神経である。棘上筋は肩関節の外転開始、棘下筋は肩関節の外旋を担当する。肩甲骨を内転させる菱形筋を支配しないため、肩甲骨を脊柱に引き寄せる運動には関与しない。
✗ 2. 誤り
肩甲下神経
肩甲下神経(C5-C6由来)は腕神経叢の後神経束から分岐し、肩甲下筋と大円筋を支配する神経である。肩甲下筋は肩関節の内旋と内転、大円筋は肩関節の伸展・内転・内旋を担当する。菱形筋の支配神経ではないため、肩甲骨の内転運動には関与しない。
✓ 3. 正しい
肩甲背神経
肩甲骨を脊柱に引き寄せる運動(肩甲骨の内転)の主動作筋は菱形筋(大菱形筋・小菱形筋)であり、菱形筋を支配する神経は肩甲背神経(dorsal scapular nerve、C5由来)である。肩甲背神経は腕神経叢のC5神経根から直接分岐し、斜角筋の間を通って菱形筋に至る。菱形筋は肩甲骨を内転・挙上・下方回旋させる。
✗ 4. 誤り
腋窩神経
腋窩神経(C5-C6由来)は腕神経叢の後神経束から分岐し、三角筋と小円筋を支配する神経である。三角筋は肩関節の外転・屈曲・伸展、小円筋は肩関節の外旋を担当する。菱形筋を支配しないため、肩甲骨の内転運動には関与しない。腋窩神経麻痺では三角筋の萎縮と肩関節外転障害がみられる。
ポイント
  • 肩甲骨を脊柱に引き寄せる運動(肩甲骨の内転)の主動作筋は菱形筋であり、その支配神経は肩甲背神経(C5)である
  • 肩甲上神経は棘上筋・棘下筋、肩甲下神経は肩甲下筋・大円筋、腋窩神経は三角筋・小円筋を支配する
  • 肩甲背神経はC5神経根から直接分岐する点が特徴的で、腕神経叢の幹・束を経由せずに菱形筋に至る
  • 重要用語: 菱形筋と肩甲背神経の走行 を正確に理解しておくこと。
比較表
神経名 起始 支配筋 主な作用
肩甲背神経 C5神経根 菱形筋 肩甲骨の内転・挙上
肩甲上神経 上神経幹 棘上筋・棘下筋 肩外転開始・外旋
肩甲下神経 後神経束 肩甲下筋・大円筋 肩内旋・伸展
腋窩神経 後神経束 三角筋・小円筋 肩外転・外旋
解説画像
あマ指 第25回(2017) 問題71|「肩こり体操で両肩をすくめて5秒間保持し、脱落させる。続いて両肩甲骨を脊柱に引き寄せる運動を行わせた。」両肩甲骨を脊柱に引き寄せる運動の主動作筋を支配する神経はどれか。 解説図
あマ指 第25回(2017) 問題71|「肩こり体操で両肩をすくめて5秒間保持し、脱落させる。続いて両肩甲骨を脊柱に引き寄せる運動を行わせた。」両肩甲骨を脊柱に引き寄せる運動の主動作筋を支配する神経はどれか。
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