学習トップ理由で解く 臨床医学各論第7章 ▸ E. その他の代謝異常症 / Q0596

理由で解く 臨床医学各論

Q0596 代謝・栄養疾患

出典:鍼灸 第12回(2004) 問題75
問題
ビタミン欠乏で膝蓋腱反射減弱をきたすのはどれか。
選択肢
1 ビタミンA
2 ビタミンB1
3 ビタミンC
4 ビタミンE
解答
正解2(ビタミンB1)
解説
✗ 1. 誤り
ビタミンA
ビタミンA欠乏は夜盲症(暗順応障害)、角膜乾燥症、皮膚角化症を引き起こすが、末梢神経には影響せず腱反射の変化は生じない。ビタミンAは視覚機能と上皮組織の維持に関与するビタミンであり、神経伝導とは無関係である。
✓ 2. 正しい
ビタミンB1
ビタミンB1(チアミン)欠乏は脚気を引き起こし、末梢神経障害(多発性末梢神経炎)により膝蓋腱反射の減弱・消失が特徴的にみられる。脚気では感覚性優位の多発性末梢神経炎が生じ、下肢遠位部から始まる感覚障害(しびれ・痛み)、筋力低下に加え、深部腱反射の減弱・消失が認められる。同時に心不全(脚気心:高拍出性心不全による下腿浮腫・息切れ)も呈する。
✗ 3. 誤り
ビタミンC
ビタミンC欠乏は壊血病を引き起こし、歯肉出血、皮下出血、関節内出血、創傷治癒遅延がみられるが、末梢神経障害や腱反射の変化は生じない。コラーゲン合成障害による血管脆弱性が主な病態である。
✗ 4. 誤り
ビタミンE
ビタミンE欠乏は溶血性貧血を主な症状とし、重度の場合には脊髄小脳変性様の神経症状を起こしうる。しかし、膝蓋腱反射減弱の典型的原因としてはB1欠乏(脚気)が圧倒的に重要であり、国試ではB1を選択する。
ポイント
  • 膝蓋腱反射減弱を問われたらビタミンB1欠乏(脚気)を即座に想起する
  • 脚気の二大症状は「末梢神経障害(膝蓋腱反射減弱・消失、四肢のしびれ)」と「心不全(脚気心)」
  • アルコール多飲者は食事摂取不足とB1消費亢進により脚気・ウェルニッケ脳症を発症しやすい
  • 重要用語: ビタミンB1、脚気、膝蓋腱反射減弱、多発性末梢神経炎、脚気心 を正確に理解しておくこと。
解説画像
鍼灸 第12回(2004) 問題75|ビタミン欠乏で膝蓋腱反射減弱をきたすのはどれか。 解説図
鍼灸 第12回(2004) 問題75|ビタミン欠乏で膝蓋腱反射減弱をきたすのはどれか。
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