学習トップ理由で解く 臨床医学各論第7章 ▸ E. その他の代謝異常症 / Q0595

理由で解く 臨床医学各論

Q0595 代謝・栄養疾患

出典:あマ指 第11回(2003) 問題93
問題
骨粗鬆症の治療に用いられないのはどれか。
選択肢
1 ビタミンA
2 活性型ビタミンD
3 エストロゲン
4 カルシトニン
解答
正解1(ビタミンA)
解説
✓ 1. 誤り
ビタミンA
ビタミンAは骨粗鬆症の治療には用いられない。むしろビタミンAの過剰摂取は破骨細胞の活性化を介して骨吸収を促進し、骨量減少や骨折リスク増加の原因となりうる。ビタミンAは視覚機能や上皮組織維持に必要なビタミンであるが、骨代謝の治療薬としての適応はない。
✗ 2.
活性型ビタミンD
✗ 正しい。活性型ビタミンD(アルファカルシドール、カルシトリオールなど)は腸管からのカルシウム吸収を促進し、骨形成を助けるため骨粗鬆症治療に広く用いられる。ビタミンDの活性化は肝臓での25位水酸化と腎臓での1α位水酸化の2段階を経て行われる。
✗ 3.
エストロゲン
✗ 正しい。エストロゲンは破骨細胞による骨吸収を抑制する作用をもつ。閉経後は急激にエストロゲンが減少し骨吸収が亢進するため、閉経後骨粗鬆症に対してホルモン補充療法(HRT)として用いられる。SERM(選択的エストロゲン受容体モジュレーター:ラロキシフェンなど)も同様の目的で使用される。
✗ 4.
カルシトニン
✗ 正しい。カルシトニンは甲状腺の傍濾胞細胞(C細胞)から分泌されるホルモンで、破骨細胞による骨吸収を直接抑制する。骨粗鬆症治療薬として用いられるほか、鎮痛効果も認められている。
ポイント
  • 骨粗鬆症の治療薬は「骨吸収抑制薬」と「骨形成促進薬」に大別される
  • ビタミンAは骨粗鬆症治療に用いず、過剰摂取はむしろ骨量減少のリスクとなる
  • 活性型ビタミンD・エストロゲン・カルシトニン・ビスホスホネート製剤が主な治療薬である
  • 重要用語: 骨粗鬆症、活性型ビタミンD、エストロゲン、カルシトニン、ビスホスホネート を正確に理解しておくこと。
比較表
薬剤分類 代表薬 作用機序
活性型ビタミンD アルファカルシドール、カルシトリオール 腸管Ca吸収促進
エストロゲン/SERM エストロゲン、ラロキシフェン 破骨細胞抑制
カルシトニン製剤 エルカトニン 破骨細胞抑制+鎮痛
ビスホスホネート アレンドロネート、リセドロネート 破骨細胞アポトーシス誘導
副甲状腺ホルモン テリパラチド 骨芽細胞活性化(骨形成促進)
解説画像
あマ指 第11回(2003) 問題93|骨粗鬆症の治療に用いられないのはどれか。 解説図
あマ指 第11回(2003) 問題93|骨粗鬆症の治療に用いられないのはどれか。
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