学習トップ理由で解く 臨床医学各論第7章 ▸ D. 尿酸代謝異常 / Q0591

理由で解く 臨床医学各論

Q0591 代謝・栄養疾患

出典:鍼灸 第8回(2000) 問題73
問題
尿酸の代謝障害が原因となる急性関節炎はどれか。
選択肢
1 慢性関節リウマチ
2 痛風
3 変形性関節症
4 乾癬性関節炎
解答
正解2(痛風)
解説
✗ 1. 誤り
慢性関節リウマチ
関節リウマチは自己免疫機序による慢性関節炎である。自己の免疫系が関節滑膜を攻撃して慢性炎症を引き起こす疾患であり、尿酸代謝障害とは病態生理学的に無関係である。リウマトイド因子などの自己抗体が関与する。
✓ 2. 正しい
痛風
痛風は血中尿酸値の上昇(高尿酸血症:7.0mg/dL以上)により尿酸ナトリウム結晶が関節腔内に沈着して急性関節炎を起こす疾患である。第1中足趾節関節(母趾の付け根)に最も好発し、夜間から早朝に突然激烈な疼痛・発赤・腫脹・熱感を呈する。白血球が尿酸結晶を貪食して炎症反応が惹起される。
✗ 3. 誤り
変形性関節症
変形性関節症は加齢や過度の負荷による関節軟骨の変性・摩耗を主体とする退行性疾患である。軟骨のすり減りにより骨棘形成や関節変形をきたすが、尿酸代謝とは関与しない。膝関節や股関節などの荷重関節に好発する。
✗ 4. 誤り
乾癬性関節炎
乾癬性関節炎は皮膚疾患の乾癬に合併する関節炎で、免疫異常による炎症性疾患である。DIP関節の腫脹やソーセージ様指趾が特徴的で、尿酸代謝障害とは無関係である。HLA-B27との関連が指摘されている。
ポイント
  • 痛風は高尿酸血症(血清尿酸値≧7.0mg/dL)により尿酸結晶が関節に沈着して起こる急性関節炎で、尿酸代謝障害が直接原因となる唯一の疾患
  • 第1中足趾節関節に好発(約70%)し、激烈な疼痛と炎症を呈する(痛風発作)
  • 関節リウマチは自己免疫疾患、変形性関節症は軟骨変性、乾癬性関節炎は乾癬に伴う炎症性関節炎で、いずれも尿酸とは無関係
  • 重要用語: 痛風, 高尿酸血症, 尿酸結晶, 第1中足趾節関節, 痛風発作 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 原因 主な侵される関節 特徴
痛風 高尿酸血症 第1中足趾節関節 激烈な急性関節炎、男性に多い
関節リウマチ 自己免疫 PIP・MP関節 対称性、朝のこわばり
変形性関節症 軟骨変性 膝・股関節 荷重関節、骨棘形成
乾癬性関節炎 免疫異常 DIP関節 乾癬の皮疹、ソーセージ様指趾
解説画像
鍼灸 第8回(2000) 問題73|尿酸の代謝障害が原因となる急性関節炎はどれか。 解説図
鍼灸 第8回(2000) 問題73|尿酸の代謝障害が原因となる急性関節炎はどれか。
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