学習トップ理由で解く 臨床医学各論第7章 ▸ E. その他の代謝異常症 / Q0592

理由で解く 臨床医学各論

Q0592 代謝・栄養疾患

出典:あマ指 第2回(1994) 問題86
問題
ビタミンの種類と欠乏症との組合せで誤っているのはどれか。
選択肢
1 ビタミンA ― 夜盲症
2 ビタミンB1 ― 脚気
3 ビタミンC ― 壊血病
4 ビタミンE ― くる病
解答
正解4(ビタミンE-くる病)
解説
✗ 1.
ビタミンA ― 夜盲症
✗ 正しい。ビタミンAは網膜の視細胞に存在するロドプシン(視紅)の合成に必須であり、欠乏すると暗順応障害(夜盲症)を起こす。そのほか角膜乾燥症(眼球乾燥)や皮膚角化症も生じる。ビタミンAは脂溶性ビタミン(A・D・E・K)の一つである。
✗ 2.
ビタミンB1 ― 脚気
✗ 正しい。ビタミンB1(チアミン)は糖質代謝においてピルビン酸脱水素酵素やα-ケトグルタル酸脱水素酵素の補酵素として不可欠である。欠乏すると脚気(末梢神経障害による四肢のしびれ・筋力低下と、心不全である脚気心)やウェルニッケ脳症(意識障害・眼球運動障害・運動失調)を起こす。
✗ 3.
ビタミンC ― 壊血病
✗ 正しい。ビタミンCはコラーゲン合成におけるプロリン・リジンの水酸化反応に必須であり、欠乏すると壊血病を起こす。壊血病では歯肉出血、皮下出血、創傷治癒遅延、毛細血管の脆弱化がみられる。
✓ 4. 誤り
ビタミンE ― くる病
くる病はビタミンEではなくビタミンDの欠乏により生じる。ビタミンDは腸管からのカルシウム・リン吸収を促進し、骨の石灰化に不可欠である。欠乏すると小児ではくる病(骨端の肥大・O脚・X脚)、成人では骨軟化症をきたす。一方、ビタミンEは抗酸化作用を持つ脂溶性ビタミンであり、欠乏すると溶血性貧血や神経障害がみられる。
ポイント
  • くる病(小児)と骨軟化症(成人)はビタミンD欠乏症であり、ビタミンE欠乏症ではない
  • ビタミンE欠乏症は溶血性貧血であり、くる病と混同しやすいため注意が必要
  • 脂溶性ビタミン(A・D・E・K)と水溶性ビタミン(B群・C)の分類も重要
  • 重要用語: ビタミンD、くる病、骨軟化症、ビタミンE、溶血性貧血 を正確に理解しておくこと。
比較表
ビタミン 分類 主な欠乏症 備考
ビタミンA 脂溶性 夜盲症、眼球乾燥 ロドプシン合成に必須
ビタミンD 脂溶性 くる病(小児)、骨軟化症(成人) Ca・P吸収促進
ビタミンE 脂溶性 溶血性貧血 抗酸化作用
ビタミンK 脂溶性 出血傾向 凝固因子合成に必須
ビタミンB1 水溶性 脚気、ウェルニッケ脳症 糖質代謝の補酵素
ビタミンC 水溶性 壊血病 コラーゲン合成に必須
解説画像
あマ指 第2回(1994) 問題86|ビタミンの種類と欠乏症との組合せで誤っているのはどれか。 解説図
あマ指 第2回(1994) 問題86|ビタミンの種類と欠乏症との組合せで誤っているのはどれか。
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