学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ H. 外傷 / Q0818

理由で解く 臨床医学各論

Q0818 整形外科疾患

出典:あマ指 第2回(1994) 問題87
問題
疲労骨折の起きやすい部位はどれか。
選択肢
1 大腿骨骨幹部
2 鎖骨中央部
3 脛骨下部
4 橈骨骨幹部
解答
正解3(脛骨下部)
解説
✗ 1. 誤り
大腿骨骨幹部
大腿骨骨幹部は転倒や交通外傷などの強大な外力による外傷性骨折の好発部位である。大腿骨は人体最大の長管骨で骨皮質が太く強固なため、反復荷重による疲労骨折は一般的に起こりにくい。疲労骨折が大腿骨に発生する場合は骨幹部ではなく頸部に多い。
✗ 2. 誤り
鎖骨中央部
鎖骨中央部は転倒時に手をついた際の介達外力や直達外力による骨折の好発部位であり、小児・若年者に多く全骨折の10〜15%を占める。しかし疲労骨折の好発部位としては極めて稀であり、反復荷重がかかりにくい部位である。
✓ 3. 正しい
脛骨下部
脛骨下部(下1/3部分)は疲労骨折の代表的好発部位である。ランニングや行軍など反復的な荷重負荷により骨に微小損傷が蓄積して発生する。陸上長距離選手に多く「走者骨折」とも呼ばれる。中足骨の疲労骨折(行軍骨折)とともに国試頻出の知識である。
✗ 4. 誤り
橈骨骨幹部
橈骨骨幹部は外傷性骨折が多い部位であるが、疲労骨折の好発部位ではない。橈骨遠位端骨折(コーレス骨折)は高齢者の転倒で好発し、フォーク状変形を呈する代表的外傷性骨折である。
ポイント
  • 疲労骨折は反復する微小外力により骨に累積損傷が生じて発生する非外傷性骨折である
  • 好発部位は脛骨中下1/3、中足骨(第2・3)、腓骨下部、大腿骨頸部である
  • 中足骨疲労骨折は「行軍骨折」、脛骨疲労骨折は「走者骨折」と呼ばれる
  • 重要用語: 疲労骨折、脛骨、中足骨、行軍骨折 を正確に理解しておくこと。
比較表
骨折の種類 好発部位 原因・機序
疲労骨折 脛骨中下1/3、中足骨(第2・3)、腓骨下部 反復荷重による微小損傷の蓄積
外傷性骨折 大腿骨骨幹部、鎖骨中央部、橈骨遠位端 一回性の強大外力
病的骨折 椎体、大腿骨頸部 骨粗鬆症・腫瘍など基礎疾患
解説画像
あマ指 第2回(1994) 問題87|疲労骨折の起きやすい部位はどれか。 解説図
あマ指 第2回(1994) 問題87|疲労骨折の起きやすい部位はどれか。
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