学習トップ理由で解く 臨床医学各論第7章 ▸ A. 糖代謝異常 / Q0553

理由で解く 臨床医学各論

Q0553 代謝・栄養疾患

出典:あマ指 第26回(2018) 問題65
問題
1型糖尿病について正しいのはどれか。
選択肢
1 中高年者に多い。
2 罹患者数は2型糖尿病より少ない。
3 インスリンの分泌が亢進している。
4 治療の第一選択は生活習慣の改善である。
解答
正解2(罹患者数は2型糖尿病より少ない)
解説
✗ 1. 誤り
中高年者に多い。
1型糖尿病は小児〜若年者に好発し、発症のピークは思春期前後(10〜14歳)である。自己免疫反応による膵β細胞の破壊が原因であり、発症には遺伝的素因(HLA-DR3、DR4など)と環境因子(ウイルス感染など)が関与する。中高年者に多いのは2型糖尿病である。
✓ 2. 正しい
罹患者数は2型糖尿病より少ない。
1型糖尿病は全糖尿病患者の約5〜10%を占めるに過ぎず、約90〜95%を占める2型糖尿病と比べて罹患者数は圧倒的に少ない。日本では糖尿病患者の約95%が2型であり、1型は約5%にとどまる。1型は自己免疫疾患であるのに対し、2型は遺伝+生活習慣による多因子疾患であるため、生活習慣の欧米化に伴い2型が急増している。
✗ 3. 誤り
インスリンの分泌が亢進している。
1型糖尿病ではインスリン分泌は亢進ではなく、著明に低下または枯渇している。自己免疫反応により膵β細胞が選択的に破壊され、インスリンの絶対的欠乏をきたす。そのため外因性インスリンの補充なしには生存できない。インスリン分泌亢進がみられるのはインスリノーマ(膵島β細胞腫瘍)である。
✗ 4. 誤り
治療の第一選択は生活習慣の改善である。
1型糖尿病の治療の第一選択はインスリン療法であり、生活習慣の改善ではない。膵β細胞が破壊されてインスリン分泌が枯渇しているため、食事療法や運動療法のみでは血糖コントロールは不可能である。生活習慣の改善が第一選択となるのは2型糖尿病であり、食事療法→運動療法→経口薬→インスリンの段階的アプローチが基本となる。
ポイント
  • 1型糖尿病は全糖尿病の約5〜10%と少なく、自己免疫による膵β細胞破壊が本態。インスリン分泌は「枯渇」する。
  • 治療の第一選択は1型がインスリン療法、2型が食事療法・運動療法。この違いは最頻出事項。
  • インスリン分泌「亢進」と「低下」の鑑別:亢進はインスリノーマ、低下/枯渇は1型糖尿病。
  • 重要用語: 1型糖尿病、絶対的インスリン欠乏、膵β細胞破壊、インスリン療法 を正確に理解しておくこと。
解説画像
あマ指 第26回(2018) 問題65|1型糖尿病について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第26回(2018) 問題65|1型糖尿病について正しいのはどれか。
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