学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ B. 閉塞性呼吸器疾患 / Q0315

理由で解く 臨床医学各論

Q0315 呼吸器疾患

出典:あマ指 第26回(2018) 問題64
問題
COPDで最も特徴的なのはどれか。
選択肢
1 肺癌の合併は少ない。
2 呼気が延長する。
3 1秒率は正常である。
4 肺活量は低下する。
解答
正解2(呼気が延長する。)
解説
✗ 1. 誤り
肺癌の合併は少ない。
COPDは肺癌の危険因子であり、肺癌の合併は少なくない。 喫煙が両疾患の共通のリスク因子であり、COPD患者では肺癌の発症リスクが2~5倍高いとされる。 COPD患者のフォローアップにおいては肺癌のスクリーニングにも注意を払う必要がある。
✓ 2. 正しい
呼気が延長する。
COPDでは気道の閉塞により呼気が延長するのが最も特徴的な所見である。 肺胞壁の破壊により気道が呼気時に虚脱しやすくなり、空気を十分に排出できなくなる。 聴診上、呼気の延長と呼吸音の減弱が聴取され、口すぼめ呼吸もこの病態を反映した代償的呼吸法である。 呼気延長は閉塞性換気障害の最も基本的な臨床所見であり、出題頻度が極めて高い。
✗ 3. 誤り
1秒率は正常である。
COPDでは気流制限により1秒率(FEV1/FVC)は低下する。 1秒率70%未満がCOPDの診断基準であり、「正常」は明確な誤りである。 1秒率の低下は閉塞性換気障害の定義そのものであり、COPDの診断に不可欠な指標である。
✗ 4. 誤り
肺活量は低下する。
COPDでは肺の過膨脹により残気量が増加するのが特徴的である。 肺活量の低下は拘束性肺疾患(肺線維症、特発性肺線維症など)の主な特徴であり、COPDの最も特徴的な所見ではない。 COPDでも進行すると肺活量が低下することがあるが、最も特徴的な所見は呼気延長と1秒率低下である。
ポイント
  • COPDで最も特徴的な所見は呼気の延長と1秒率の低下(閉塞性換気障害)である。肺活量の低下は拘束性障害の指標であり混同しないこと。
  • COPDと肺癌は喫煙を共通のリスク因子としており、COPD患者では肺癌の合併に注意が必要である。
  • 閉塞性障害(COPD、喘息)と拘束性障害(肺線維症)の肺機能検査の違いは最頻出の出題テーマであり、確実に区別できるようにしておく。
  • 重要用語: 呼気延長, 1秒率低下, 閉塞性換気障害, 拘束性換気障害 を正確に理解しておくこと。
比較表
指標 COPD(閉塞性障害) 肺線維症(拘束性障害)
1秒率(FEV1/FVC) 低下(70%未満) 正常~上昇
肺活量 正常~軽度低下 著明に低下
残気量 増加 減少
呼気時間 延長 正常
解説画像
あマ指 第26回(2018) 問題64|COPDで最も特徴的なのはどれか。 解説図
あマ指 第26回(2018) 問題64|COPDで最も特徴的なのはどれか。
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