学習トップ理由で解く 臨床医学各論第6章 ▸ B. 甲状腺疾患 / Q0461

理由で解く 臨床医学各論

Q0461 内分泌疾患

出典:あマ指 第7回(1999) 問題86
問題
症状と原因との組合せで誤っているのはどれか。
選択肢
1 洞性頻脈 ― 甲状腺機能亢進症
2 前胸部痛 ― 狭心症
3 チアノーゼ ― 貧血
4 樽状胸 ― 肺気腫
解答
正解3(チアノーゼ - 貧血)
解説
✗ 1.
洞性頻脈 ― 甲状腺機能亢進症
✗ 正しい。甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)では甲状腺ホルモン過剰により交感神経系が興奮し、洞結節の自動能が亢進して洞性頻脈を呈する。安静時でも脈拍数が100回/分以上となり、心房細動を合併することもある。
✗ 2.
前胸部痛 ― 狭心症
✗ 正しい。狭心症では冠動脈の狭窄・攣縮により心筋への酸素供給が不足し、心筋虚血が生じる。その結果、前胸部の絞扼感・圧迫感として前胸部痛が出現し、左肩・左腕・下顎への放散痛を伴うことがある。
✓ 3. 誤り
チアノーゼ ― 貧血
チアノーゼは還元ヘモグロビン(脱酸素化ヘモグロビン)が毛細血管で5g/dL以上に増加した場合に、皮膚・粘膜が暗紫色を呈する状態である。貧血ではヘモグロビン総量自体が減少しているため還元ヘモグロビンが5g/dL以上に達しにくく、チアノーゼではなく蒼白を呈する。チアノーゼの原因は心肺疾患や多血症である。
✗ 4.
樽状胸 ― 肺気腫
✗ 正しい。肺気腫では肺胞壁の破壊と肺の過膨張により残気量が増加し、胸郭の前後径が増大する。その結果、胸郭が樽のように膨らんだ樽状胸(ビア樽胸)を呈する。
ポイント
  • チアノーゼは還元ヘモグロビンの絶対量増加が原因であり、貧血では逆にヘモグロビンが減少するため蒼白(pallor)を呈する点が重要な鑑別ポイントである
  • チアノーゼは中心性(心肺疾患・右左シャント)と末梢性(循環不全・寒冷暴露)に分類される
  • 甲状腺機能亢進症では洞性頻脈に加え、心房細動などの不整脈が出現し得る
比較表
症状 原因 機序
チアノーゼ 心肺疾患・多血症 還元Hb増加(≧5g/dL)
蒼白 貧血 総Hb量の減少
解説画像
あマ指 第7回(1999) 問題86|症状と原因との組合せで誤っているのはどれか。 解説図
あマ指 第7回(1999) 問題86|症状と原因との組合せで誤っているのはどれか。
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