学習トップ理由で解く 臨床医学各論第6章 ▸ B. 甲状腺疾患 / Q0462

理由で解く 臨床医学各論

Q0462 内分泌疾患

出典:あマ指 第8回(2000) 問題79
問題
粘液水腫に認められない症状はどれか。
選択肢
1 嗄声
2 寒がり
3 眼球突出
4 皮膚乾燥
解答
正解3(眼球突出)
解説
✗ 1.
嗄声
✗ 正しい。粘液水腫では甲状腺機能低下により声帯にムコ多糖類(ヒアルロン酸など)が沈着し、粘液水腫性浮腫が生じて嗄声(しわがれ声)を呈する。声の低音化も認められ、特徴的な症状の一つである。
✗ 2.
寒がり
✗ 正しい。甲状腺ホルモン不足により基礎代謝が低下し産熱量が減少するため、体温が低下し寒がり・発汗減少を呈する。夏季でも寒いと訴えることがあり、暑がりであるバセドウ病と対照的である。
✓ 3. 誤り
眼球突出
眼球突出はバセドウ病(甲状腺機能亢進症)に特徴的な症状であり、粘液水腫(甲状腺機能低下症)では認められない。粘液水腫では眼瞼浮腫(むくみによるまぶたの腫脹)がみられることはあるが、眼球突出とは機序も外見も異なる。
✗ 4.
皮膚乾燥
✗ 正しい。甲状腺ホルモン不足により皮膚の代謝が低下し、汗腺機能低下・角質層の肥厚が起こり皮膚乾燥・粗造を呈する。また、頭髪の脱毛や眉毛外側1/3の脱落も特徴的な皮膚所見である。
ポイント
  • 粘液水腫の主症状は嗄声・寒がり・皮膚乾燥・圧痕を残さない硬い浮腫・徐脈・体重増加・便秘・活動性低下・記憶障害などである
  • 眼球突出はバセドウ病のメルセブルグ三徴の一つであり、粘液水腫とは逆の病態を反映する
  • 粘液水腫の浮腫は非圧痕性(non-pitting edema)で、ムコ多糖類の皮下組織への沈着が原因である
比較表
症状 粘液水腫(低下症) バセドウ病(亢進症)
嗄声(低音化) 変化なし
体温調節 寒がり 暑がり
眼瞼浮腫 眼球突出
皮膚 乾燥・粗造 湿潤・発汗過多
浮腫 圧痕を残さない なし
解説画像
あマ指 第8回(2000) 問題79|粘液水腫に認められない症状はどれか。 解説図
あマ指 第8回(2000) 問題79|粘液水腫に認められない症状はどれか。
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