学習トップ理由で解く 臨床医学各論第6章 ▸ B. 甲状腺疾患 / Q0458

理由で解く 臨床医学各論

Q0458 内分泌疾患

出典:鍼灸 第4回(1996) 問題79
問題
テタニー症状をきたす疾患はどれか。
選択肢
1 巨人症
2 尿崩症
3 バセドウ病
4 副甲状腺機能低下症
解答
正解4(副甲状腺機能低下症)
解説
✗ 1. 誤り
巨人症
巨人症は骨端線閉鎖前に下垂体腺腫により成長ホルモン(GH)が過剰分泌される病態で、高身長や軟部組織肥大がみられる。カルシウム代謝異常は伴わず、テタニーとは無関係である。
✗ 2. 誤り
尿崩症
尿崩症はADH(抗利尿ホルモン)の分泌低下または腎での作用不全により多尿・口渇・多飲を呈する疾患である。カルシウム代謝異常は起こらず、テタニーは生じない。
✗ 3. 誤り
バセドウ病
バセドウ病は甲状腺機能亢進症の代表的疾患で、甲状腺ホルモン過剰により頻脈・体重減少・眼球突出などを呈する。カルシウム代謝への影響はあるが、テタニーの直接的原因にはならない。
✓ 4. 正しい
副甲状腺機能低下症
副甲状腺機能低下症ではPTH(副甲状腺ホルモン)分泌が低下し、腎での活性型ビタミンD産生低下・骨吸収低下により血中カルシウムが低下する。低カルシウム血症により神経・筋の興奮性が亢進し、テタニー(筋痙攣)が出現する。手指の痙攣(助産師手位)、トルーソー徴候(上腕駆血で手指痙攣)、クボステック徴候(顔面神経叩打で顔面筋攣縮)が特徴的所見である。
ポイント
  • テタニーは低カルシウム血症による神経・筋の異常興奮状態であり、副甲状腺機能低下症が代表的原因である
  • テタニーの徴候としてトルーソー徴候(駆血帯で上腕を圧迫→助産師手位)とクボステック徴候(顔面神経叩打→顔面筋攣縮)を押さえておく
  • 原発性アルドステロン症では低カリウム血症に伴うアルカローシスからテタニーが起こることもある
比較表
テタニーの原因 機序
副甲状腺機能低下症 PTH低下→低Ca血症
ビタミンD欠乏 Ca吸収低下→低Ca血症
低マグネシウム血症 PTH分泌障害→低Ca血症
アルカローシス イオン化Ca低下→神経興奮性亢進
解説画像
鍼灸 第4回(1996) 問題79|テタニー症状をきたす疾患はどれか。 解説図
鍼灸 第4回(1996) 問題79|テタニー症状をきたす疾患はどれか。
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