学習トップ理由で解く 臨床医学各論第6章 ▸ A. 下垂体疾患 / Q0449

理由で解く 臨床医学各論

Q0449 内分泌疾患

出典:あマ指 第26回(2018) 問題78
問題
クッシング病について正しいのはどれか。
選択肢
1 低血圧となることが多い。
2 下垂体腫瘍によって起きる。
3 コルチゾールの減少をきたす。
4 るいそうを呈することが多い。
解答
正解2(下垂体腫瘍によって起きる。)
解説
✗ 1. 誤り
低血圧となることが多い。
クッシング病ではコルチゾール過剰によりナトリウム・水分の貯留、レニン-アンジオテンシン系の活性化が生じるため高血圧となる。低血圧ではない。低血圧はアジソン病(副腎皮質機能低下症)でみられる対照的な所見である。
✓ 2. 正しい
下垂体腫瘍によって起きる。
クッシング病は下垂体腺腫(ACTH産生腺腫)によるACTH過剰分泌が原因で発症する。過剰なACTHが副腎皮質を刺激し、コルチゾールの過剰産生を引き起こす。クッシング症候群のうち下垂体性のものを特にクッシング病と呼び、副腎腫瘍による場合はクッシング症候群に含まれるがクッシング病とは呼ばない。
✗ 3. 誤り
コルチゾールの減少をきたす。
クッシング病ではACTH過剰分泌により副腎皮質が持続的に刺激され、コルチゾールは増加する。減少ではない。コルチゾール減少はアジソン病でみられ、易疲労感・低血圧・色素沈着などを呈する。
✗ 4. 誤り
るいそうを呈することが多い。
クッシング病ではコルチゾール過剰により中心性肥満(満月様顔貌、水牛様脂肪沈着、体幹部の脂肪蓄積)を呈する。るいそうではない。四肢は筋萎縮(蛋白異化亢進による)で細くなるが体幹は肥満し、特徴的な体型となる。
ポイント
  • 「クッシング病」は下垂体性(ACTH産生腺腫)に限定した呼称であり、「クッシング症候群」は副腎腫瘍や異所性ACTH産生を含む広義の概念である
  • 診断: 血中ACTH上昇、血中コルチゾール高値、日内変動消失、頭部MRIで下垂体腺腫を確認する
  • 治療は下垂体腺腫の経蝶形骨洞手術が第一選択で、手術無効例には放射線療法や薬物療法を行う
  • 重要用語: 下垂体腺腫, ACTH過剰, コルチゾール増加, 中心性肥満 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 血圧 体型 ACTH コルチゾール 原因
クッシング病 高血圧 中心性肥満 上昇 上昇 下垂体腺腫
アジソン病 低血圧 るいそう 上昇 低下 副腎皮質機能低下
解説画像
あマ指 第26回(2018) 問題78|クッシング病について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第26回(2018) 問題78|クッシング病について正しいのはどれか。
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