学習トップ理由で解く 臨床医学各論第6章 ▸ A. 下垂体疾患 / Q0443

理由で解く 臨床医学各論

Q0443 内分泌疾患

出典:鍼灸 第5回(1997) 問題86
問題
内分泌疾患とその症状との組合せで誤っているのはどれか。
選択肢
1 糖尿病 ― 多尿
2 褐色細胞腫 ― 高血圧
3 バセドウ病 ― 眼球陥凹
4 先端巨大症 ― 舌の肥大
解答
正解3(バセドウ病 ― 眼球陥凹)
解説
✗ 1.
糖尿病 ― 多尿
✗ 正しい。糖尿病では高血糖による浸透圧性利尿で尿量が増加し多尿を呈する。血糖値が腎臓の再吸収閾値(約160~180mg/dL)を超えると尿糖が出現し、浸透圧利尿により尿量が著しく増加する。
✗ 2.
褐色細胞腫 ― 高血圧
✗ 正しい。褐色細胞腫は副腎髄質または傍神経節のクロム親和性組織から発生する腫瘍で、カテコールアミン(アドレナリン・ノルアドレナリン)を過剰分泌する。交感神経刺激により血管収縮・頻脈・心拍出量増加が起こり、発作性あるいは持続性の高血圧を呈する。
✓ 3. 誤り
バセドウ病 ― 眼球陥凹
バセドウ病では眼球突出がみられるのであって眼球陥凹ではない。TSH受容体抗体による甲状腺刺激と眼窩内組織(外眼筋・脂肪組織)の浮腫・肥大により眼球が前方に押し出される。眼球陥凹は脱水や栄養失調などでみられる所見であり、バセドウ病の症状とは逆方向の変化である。
✗ 4.
先端巨大症 ― 舌の肥大
✗ 正しい。先端巨大症は成長ホルモン過剰により軟部組織が肥大し、舌・口唇・鼻の肥大、下顎突出、手足の肥大などがみられる。成長ホルモンは肝臓で産生されるIGF-I(インスリン様成長因子-I)を介して軟部組織や骨の成長を促進する。
ポイント
  • バセドウ病の眼球突出は甲状腺眼症の一症状で、眼球陥凹とは逆方向の変化である
  • 糖尿病と尿崩症はいずれも多尿を呈するが、糖尿病は高血糖による浸透圧性利尿、尿崩症はADH分泌低下による水再吸収障害と病態が異なる
  • 褐色細胞腫は二次性高血圧の代表的原因で、頭痛・発汗・動悸の三主徴を伴う
  • 重要用語: 眼球突出, 浸透圧性利尿, カテコールアミン を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 主な症状 ホルモン異常
バセドウ病 眼球突出、甲状腺腫、頻脈 甲状腺ホルモン過剰
褐色細胞腫 高血圧、頭痛、発汗 カテコールアミン過剰
先端巨大症 舌・手足肥大、下顎突出 成長ホルモン過剰
糖尿病 多尿、多飲、口渇 インスリン作用不足
解説画像
鍼灸 第5回(1997) 問題86|内分泌疾患とその症状との組合せで誤っているのはどれか。 解説図
鍼灸 第5回(1997) 問題86|内分泌疾患とその症状との組合せで誤っているのはどれか。
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