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理由で解く 臨床医学各論

Q0405 腎・泌尿器疾患

出典:あマ指 第8回(2000) 問題80
問題
慢性腎不全で低下するのはどれか。
選択肢
1 アルブミンの合成
2 赤血球の産生
3 血圧
4 血清クレアチニン
解答
正解2(赤血球の産生)
解説
✗ 1. 誤り
アルブミンの合成
アルブミンの合成は肝臓で行われるため、慢性腎不全で直接低下することはない。ただしネフローゼ症候群を合併した場合は大量の蛋白尿により低アルブミン血症を来すが、これは合成低下ではなく喪失による。
✓ 2. 正しい
赤血球の産生
慢性腎不全では腎臓でのエリスロポエチン産生が低下するため、骨髄での赤血球産生が減少し、腎性貧血(正球性正色素性貧血)を呈する。エリスロポエチンは赤血球の分化・増殖を促進するホルモンであり、腎臓の傍糸球体細胞で産生される。腎性貧血は慢性腎不全の重要な合併症である。
✗ 3. 誤り
血圧
慢性腎不全ではナトリウム・水の排泄障害による循環血液量増加、レニン-アンジオテンシン系の活性化などにより、血圧は低下ではなく上昇(高血圧)する。高血圧は腎機能をさらに悪化させる増悪因子である。
✗ 4. 誤り
血清クレアチニン
慢性腎不全では糸球体濾過量(GFR)の低下によりクレアチニンの排泄が障害されるため、血清クレアチニンは低下ではなく上昇する。血清クレアチニンは腎機能障害の程度を反映する重要な指標である。
ポイント
  • 慢性腎不全で「低下するもの」を整理する。エリスロポエチン産生低下→赤血球産生低下→腎性貧血、ビタミンD活性化低下→Ca吸収低下→低Ca血症、GFR低下→クレアチニンクリアランス低下。
  • 「上昇するもの」との混同に注意。血圧・BUN・血清クレアチニン・カリウム・リンは上昇する。
  • 重要用語: エリスロポエチン、腎性貧血、正球性正色素性貧血、慢性腎不全 を正確に理解しておくこと。
比較表
低下するもの 機序 上昇するもの 機序
赤血球産生 エリスロポエチン産生低下 血圧 Na・水貯留、RAA系活性化
GFR・Ccr 糸球体障害 BUN・クレアチニン 排泄障害
血清Ca ビタミンD活性化障害 血清K・P 排泄障害
解説画像
あマ指 第8回(2000) 問題80|慢性腎不全で低下するのはどれか。 解説図
あマ指 第8回(2000) 問題80|慢性腎不全で低下するのはどれか。
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