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理由で解く 臨床医学各論

Q0406 腎・泌尿器疾患

出典:鍼灸 第11回(2003) 問題69
問題
慢性腎不全で高値を示すのはどれか。
選択肢
1 血中エリスロポイエチン
2 糸球体ろ過値
3 血中カルシウム
4 血中カリウム
解答
正解4(血中カリウム)
解説
✗ 1. 誤り
血中エリスロポイエチン
エリスロポイエチンは腎臓(傍糸球体細胞)で産生される造血ホルモンであり、慢性腎不全では腎実質の障害により産生が低下する。これが腎性貧血の主因である。高値ではなく低値を示す。
✗ 2. 誤り
糸球体ろ過値
糸球体濾過値(GFR)は腎機能の最も重要な指標であり、慢性腎不全では糸球体の障害により低下する。GFRの低下はBUNや血清クレアチニンの上昇として反映される。
✗ 3. 誤り
血中カルシウム
慢性腎不全では腎臓でのビタミンD活性化(1α-水酸化)が障害されるため、腸管からのカルシウム吸収が低下し、血中カルシウムは低値を示す。さらにリン排泄障害による高リン血症もカルシウム低下の一因となる。
✓ 4. 正しい
血中カリウム
慢性腎不全では腎臓でのカリウム排泄能が低下するため、血中カリウムが高値(高カリウム血症)を示す。高カリウム血症は心筋の興奮性に影響し、テント状T波、QRS幅の延長など心電図異常を来し、致死的な心室細動や心停止を引き起こす危険がある。食事でのカリウム制限が重要である。
ポイント
  • 慢性腎不全で高値を示すもの(K、P、BUN、クレアチニン、尿酸)と低値を示すもの(Ca、Na、エリスロポエチン、GFR)を正確に区別する。
  • 高カリウム血症は致死的不整脈の原因となり、慢性腎不全で最も注意すべき電解質異常である。
  • 重要用語: 高カリウム血症、エリスロポエチン低下、低カルシウム血症、GFR低下 を正確に理解しておくこと。
比較表
検査値 変動 機序
血中カリウム 高値 腎でのK排泄低下
血中カルシウム 低値 ビタミンD活性化障害
血中エリスロポイエチン 低値 腎での産生低下
糸球体濾過値 低値 糸球体障害
解説画像
鍼灸 第11回(2003) 問題69|慢性腎不全で高値を示すのはどれか。 解説図
鍼灸 第11回(2003) 問題69|慢性腎不全で高値を示すのはどれか。
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